金を購入する際の注意点とは？保有が向いている人の特徴も紹介

金は現物資産として、年々価値が高まっています。しかし、これから金の投資をはじめようと思っても、どこで買えばいいのか何に気を付ければいいのかわからない点もあるのではないでしょうか？

この記事では、 金を購入するにあたっての注意点をご説明します。 金を保有することが向いている人の特徴とともにご説明するため、ぜひチェックしてください。

金を購入する際の注意点とは

金を購入するときの注意点は、主に次の2つがあります。購入したあとに後悔する結果にならないよう、十分に注意しましょう。

所有しているだけでは利益が出ない

所有しているだけでは利益が出ないことが、金投資の大きな注意点です。金は購入したときの金額よりも、高く売れるタイミングで売却してこそはじめて利益が生まれます。 それゆえに、ただ持っているだけでは株のような配当金や利益を受け取れないのです。

これをキャピタルゲインと呼びます。 キャピタルゲインは価格が高騰しているタイミングで売却することで利益が発生する投資のこと。反対に、株のように持っているだけで何らかの利益が発生するものを「インカムゲイン」と呼ぶのです。

利益を狙って長期的に投資するというよりも、購入時よりも金の価値が上がったタイミングを見計らって売るという必要があります。そのため、何年も持っておくよりも価値が上がった日に、自分で決めたタイミングで売ることが大切なのです。

売却の際に税金がかかる場合がある

売却するにあたって税金がかかる可能性もある点が、金の売買で注意したいポイントです。

個人が金を売却した場合、利益が年間50万円以上になると、譲渡所得が発生してしまうのです。売上が50万円未満だと、特別控除の範囲内になるため税金はかかりません。 しかし一度に大量の金を売却し、50万円以上の利益になった際にはその年の税金が発生するため注意しましょう。

また、そのほかの所得状況によっても発生する税金は異なります。必ずご自身の収入やほかの資産をもとに、調べておくことが大切です。 また売却ではなく家族に譲渡する生前贈与の場合は、年間110万円までが控除の対象です。

110万円以上の価値がある金を渡してしまうと、受け取った親族がそのまま相続税を支払う義務が発生してしまうため、贈与のやり方にも注意が必要です。 金の所有期間が5年以内は短期譲渡所得、5年以上は長期譲渡所得に分類されます。

長期譲渡所得は課税所得の額が2分の1になるため、税金をおさえたい方は5年以上保有したうえで売却することをおすすめします。 ただしその間に金の価値が下がるという可能性もゼロではありません。税金や手数料にこだわるあまり、結果的に金による利益を得られないケースもあるため十分に気をつけましょう。

金の保有が向いている人とは

資産管理や投資の中でも、金の保有が向いているタイプもいれば、ほかの投資がおすすめの人もいます。

ここではどんな人が金の保有に向いているのか、2つのポイントをご説明します。

安定資産を求める場合

金は配当金が出ないものの、これまで数十年にわたり価値が安定しています。金は有限な資源だからこそ、今後も希少性が高まっていくと予想されます。

それゆえに金を保有しておくと、いざという時には利益を得れる可能性があるのです。 株と違い比較的安定している資産と言えるため、すぐに売るというよりもある程度の期間保有し続けられる環境にある人におすすめです。

特に不況時は大きく値上がりすることも金の特徴です。最近ではロシアのウクライナ侵攻により、社会不安が高まり金の価値が過去最高レベルに高騰しました。2020年と比較して2023年の現在は、金の価値がグラム単位で数千円上昇しています。

分散投資をしたい場合

分散投資をしたい場合にも金の購入が便利です。 ほかにも株やFX、iDecoなどで資産運用をしている人が、サブとして金を購入して管理するといった方法はリスク分散になります。

万が一株などのインカムゲインがうまくいかなくなっても、安定資産である金を売却すれば、その場でいくらかの利益を得られます。リスクを分散する方法として、すでにインカムゲインを取り入れている人こそ、売却によって利益が生まれるキャピタルゲインの金の投資もスタートすることがバランス維持につながるのです。

金が購入できる場所とは

金を購入できる場所は、お店のほかオンラインでも手軽に手続きできます。 ただし、金と言っても購入する場所によっては偽物を取り扱っている可能性もあります。それゆえに日本地金流通協会に登録されている店舗を選びましょう。

これは地金の正しい知識と健全な取引を推進するための協会です。日本では価値が認められた金を販売している証として、登録店で購入することが安全です。 全国に200店舗以上の登録店があるため、近くに店舗がないか探してみてはいかがでしょうか。

店頭

金を店頭で購入する際には、申込書への記入と本人確認書類の提示が必要です。 本人確認は運転免許証やマイナンバーカードなどが対象です。購入した分の代金を支払い、その場で金を受け取ることもできますが、在庫がない可能性もあります。

その場で申し込みと同時に金を受け取りたい方は、事前に電話などで在庫の有無を問い合わせましょう。また不安があれば、その場でスタッフに相談しやすいところも店頭での購入のメリットです。

電話

電話で注文する方法も便利です。電話であらかじめ申し込み、代金は振り込みをするスタイルが一般的です。

送金されたことがわかり次第、地金が家まで発送されるシステムです。ちなみに金は貴重品扱いのため、宅配便の保険つきで送られることが多いです。それゆえ十分に安全性は保証されているものの、対面でスタッフに相談できない点が店頭購入との違いです。

インターネット

インターネットでも日本地金流通協会の店舗から取り寄せられるところがあります。電話と基本的に仕組みは同じで、ネットで注文したあとに代金の振り込み後に、指定した住所まで届けられる流れです。 近くに登録店舗がなくとも気軽に購入できる点が便利です。

まとめ

金を購入する際には、売却することではじめて利益が出る投資方法である点と、正規の日本地金流通協会に登録されている信頼できるお店を選ぶことが大切です。 金は比較的価値が安定してはいるものの、いつ大幅に下落する可能性があるかわかりません。もし不安であれば、利益が出る日に売却することも大切です。

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