「絵画の価値ってどのように決まるの?」
「絵画の価値を見分ける方法はある?」
絵画の価値は観る人の感性や市場の人気度に寄るところが大きいため、一概に決められず、判断が難しいものです。しかし、そんな絵画も、作者の知名度や技法、絵のサイズ、保存状態など、ある程度の客観的な判断基準があり、これらを目安にするとおおよその価値を判断できます。
本記事では絵画の価値がどの様に決まるかを詳しくご紹介します。お手元の絵画の価値を知りたい方や、今後絵画を買取に出そうと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
絵画の価値はどこで決まる?
絵画の価値が付与されるタイミングは市場で取引される時です。市場で取引される際に、売り手と買い手が話し合いながら、さまざまな方法で絵画の価値が決められます。ここでは、絵画が取引される2つの市場をご紹介します。
- プライマリーマーケット(一次市場)
- セカンダリーマーケット(二次市場)
上記2つのマーケットを理解すると、絵画の価値がどのような過程を経て決められるかわかり、今後の絵画売買で役立ちます。それぞれ詳しくみていきましょう。
1.プライマリーマーケット(一次市場)
プライマリーマーケット(一次市場)とは、アーティストが新品の絵画を売りに出す市場であり、以下のような場所が会場となります。
会場 |
詳細 |
実施会場・イベント例 |
百貨店の美術画廊 |
百貨店を運営する企業の美術部が店舗内で企画・運営・販売を行う |
|
ギャラリー・画廊 |
絵画の売買を生業にする画商やアートディレクターなどが催す絵の販売会場 |
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アートフェア |
一般社団法人やここのギャラリーが集まって開催される大規模な展示会 |
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プライマリー市場では絵画の大きさを表す「号数」に、決まった金額を乗じて価格が決められます。具体的な価格の決まり方は「サイズや構図のバランス」で解説しますが、基本的には大きい絵ほど価格は高くなりやすいです。
また、すでに実績のあるアーティストの場合は、大きさに乗じる金額が数十万円と高額になるケースもあります。
さらに、アーティストの人気度に応じて画商が独自に価格を高くする場合もあります。先述の「ガゴシアン・ギャラリー・グループ」や「ハウザー&ワース」のような大手のギャラリーには固定の顧客が多く存在するため、新人アーティストの絵画でもそれらの画廊で販売される絵画は高い価格の場合が多いです。
アーティストがまだ世に出していない作品を売る場であるプライマリーマーケットは、誰にも発見されていないダイヤの原石になる可能性を秘めた絵画が発掘される可能性を秘めた場所と言えます。
将来的に高価な取引がされる絵画を破格の値段で手に入れられたり、購入を通じてアーティストへ直接支援できたりするのもプライマリーマーケットのメリットです。
2.セカンダリーマーケット(二次市場)
セカンダリーマーケット(二次市場)とは、一度売買された絵画が再び取引される市場です。絵画が所有者から業者に買い取られ、オークションや美術商、中古取引などを通して再び市場に流通する際の取引市場を指します。
アメリカの「サザビーズ」、イギリスの「クリスティーズ」は2大オークションハウスとも呼ばれ、セカンダリーマーケットの代表です。
衣類や家電などの中古品は、劣化しやすいため価格も下がりやすいですが、絵画は丁寧に保管すれば何百年と価値を保てるため、需要がある限り価値は大きく下がりません。そのためセカンダリーマーケットでは絵画の過去の需要や取引実績に応じて価値が決まり、より多くの人が欲しいと考える作品ほど価格が高くなりやすいです。
実際、レオナルド・ダ・ヴィンチの「モナリザ」やエドヴァルド・ムンクの「叫び」などの有名絵画は、今でも高い価値を持ちます。何百年も前に作成された絵画も大切に保管して品質を保てば、現在でも高い価値が認められます。
プライマリーマーケットでは数万円だった絵画も、セカンダリーマーケットでは数百〜数千万円の価格がつくケースもあります。
また、セカンダリーマーケットには、購入できない有名アーティストの絵を手に入れるための市場という意味合いもあります。一般的な中古市場は、自動車やハイブランドのような、新品に近い状態のものをやすく購入する、お得な取引を目的とする場合が多いです。
一方で絵画の場合、有名アーティストの作品は人気すぎるが故、プライマリーマーケットでは購入できないことが多いです。そのため、熱心なコレクターは中古取引やオークションなどのセカンダリーマーケットに参加して、人気の絵画を手に入れようとします。
世界中の富裕層や熱心なコレクターがセカンダリーマーケットに参加している理由も、人気の絵画を手に入れるためです。
ただし、転売目的の業者の存在やオークションによる過度な価格の釣り上げなど、セカンダリーマーケットならではのデメリットもあります。
絵画の価値が決まるポイントとは
前章では絵画の価値が決まる場所をご紹介しました。ここでは、絵画の価値が決まるポイントを次の6つに分けてご紹介していきます。
- 作者の知名度と実績
- 制作年・時代背景
- 技法・素材
- サイズや構図のバランス
- 保存状態・修復歴
- サインや証明書の有無
上記のポイントを押さえれば、需要や人気などの主観的な属人的な評価以外の価値判断の方法がわかります。それぞれ詳しくみていきましょう。
1.作者の知名度と実績
まずは、作者の知名度と実績です。有名な作者ほど絵画の価値も高くなりやすいです。飛び抜けて価格の高い絵画には、レオナルド・ダ・ヴィンチ、レンブラント・ファン・レイン、ピカソなど、歴史の授業で名前を聞くような作者の作品が多いです。2017年にはレオナルド・ダ・ヴィンチが描いた「サルバトール・ムンデ」に約510億円の値が付き、話題を呼びました。
絵画の価格は、一度、高額で取引されて知名度が上がることで、同じ作者の他の作品も釣られて価格が高くなるケースがあります。作品が高額で取引されると作者の知名度が上がり、その他の作品も釣られて高い価値が付き、他の作品の価値がさらに高まる正の循環が生まれることもあるのです。
ただし、無名作家の作品に価値がないわけではありません。無名作家の作品を好むコレクターも存在しますし、技法や素材によっては高い価値が付く場合もあります。作者の知名度と実績は絵画の価値に比例しやすい一方、絶対ではないと覚えておきましょう。
2.制作年・時代背景
絵画が制作された年代や時代背景も価値を決めるポイントです。
- 特別な技法が流行った特定の年代に描かれている
- 歴史的なイベントが関わっている
- 同年代に制作された絵画が少ない
このように、絵画の価値は制作年や時代背景が大きく関わってきます。そのなかでもわかりやすいのが、絵画が制作された年代が古いほど価値が高くなる傾向です。古い絵画ほど、同じ年代に描かれた作品が残りづらいため希少性が高く、価値も高くなりやすいです。
また、絵画には過去の年代ごとに流行があります。代表的な時代背景と特徴を以下にまとめました。
時代背景 |
特徴 |
代表的な作品 |
ロマン主義(18〜19世紀) |
フランス革命や啓蒙思想など、人々の権利が見直される時代の流れを背景に、理性や形式に縛られず、感情や個人の自由を重視した芸術運動。 |
ウジェーヌ・ドラクロワ:「民衆を導く自由の女神」 |
新古典主義(18〜19世紀) |
ロマン主義と同時期に起きた、古代ギリシャ・ローマなどの古典的な形式に立ち返ろうとする芸術運動。 |
ジャック=ルイ・ダヴィッド:「サン・ベルナール峠のナポレオン」 |
写実主義(19世紀) |
ロマン主義や新古典主義に反発し、現実世界の人間や社会をありのままに描くことを目指すスタイル。 |
ジャン=フランソワ・ミレー:「落穂拾い」 |
各年代に流行したテーマやコンセプトがあり、それぞれで評価も異なるため、絵画の価値もさまざまです。
3.技法・素材
絵画の価値は、技法・素材によっても価値が変わります。特殊な技法や高品質な素材を用いた絵画は価値が高くなる場合があります。以下の表に絵画の代表的な素材をまとめました。
素材・ジャンル |
特徴 |
油絵 |
乾性油で練った顔料で描く絵画。14〜15世紀頃に確立したと言われている。 |
水彩画 |
水で溶かした絵の具で描く絵画。水の量によって色の濃淡や透明度を変えた、繊細なグラデーションや柔らかな色合いを表現したものが多い。 |
水墨画 |
墨を用いて描いた絵画。主に中国や日本で利用され、墨の濃淡やぼかし・にじみ、筆致や筆圧、構図や余白の取り方などを活用して自然や人物を描いたものが多い。 |
アクリル画 |
顔料とアクリル樹脂を混ぜた絵の具を用いて描く絵画。 |
パステル画 |
チョークのような顔料を固めた画材で描く絵画。 |
上記の絵の素材によっても絵画の価値が変動する場合があります。例えば、水彩画は比較的手軽に描きやすいため、画家以外の有名人が描いた作品などの話題性のある絵画にも価値が付くケースがあります。他にも、パステル画は油絵や水彩画よりは安い価格で取引される場合が多いです。
また、各素材・技法の中にもさらに細かい手法があり、例えば「モナリザ」には油絵の手法の1つ「スフマート」が用いられています。「スフマート」とは、薄い重ね塗りによってぼやかしをつくり、立体感を表現する描き方であり、難解な手法として知られています。
このように、絵画の描き方や用いられている技法が特殊な場合、価値が高くなる傾向があります。
4.サイズや構図のバランス
絵画のサイズや構図のバランスによっても価値は変動します。プライマリーマーケットを解説した章では、絵画金額は大きさによって決まると解説しました。これは、絵画は大きくなるほど制作時間や材料費も多くなるため、初期の販売価格も高くなりやすいためです。
また、大型の絵画はコレクターに人気が出やすい点も価格が高くなりやすい理由の1つです。
絵画の大きさ(号数)は「F5号」のように、短辺を表すアルファベットと長辺を表す数字によって表示されます。具体的な号数の例を以下の表にまとめました。
号数 |
F=Figure |
P=Paysage |
M=Marine |
S=Square |
0号 |
180×140 |
180×120 |
180×100 |
180×180 |
1号 |
220×160 |
220×140 |
220×120 |
220×220 |
SM |
227×158 |
- |
- |
- |
2号 |
240×190 |
240×160 |
240×140 |
240×240 |
3号 |
273×220 |
273×190 |
273×160 |
273×273 |
4号 |
333×242 |
333×220 |
333×190 |
333×333 |
6号 |
410×318 |
410×273 |
410×242 |
410×410 |
8号 |
455×380 |
455×333 |
455×273 |
455×455 |
10号 |
530×455 |
530×410 |
530×333 |
530×530 |
12号 |
606×500 |
606×455 |
606×410 |
606×606 |
15号 |
652×530 |
652×500 |
652×455 |
652×652 |
20号 |
727×606 |
727×530 |
727×500 |
727×727 |
25号 |
803×652 |
803×606 |
803×530 |
803×803 |
30号 |
910×727 |
910×652 |
910×606 |
910×910 |
40号 |
1,000×803 |
1,000×727 |
1,000×652 |
1,000×1,000 |
50号 |
1,167×910 |
1,167×803 |
1,167×727 |
1,167×1,167 |
60号 |
1,303×970 |
1,303×894 |
1,303×803 |
1,303×1,303 |
80号 |
1,455×1,120 |
1,455×970 |
1,455×894 |
1,455×1,455 |
100号 |
1,620×1,303 |
1,620×1,120 |
1,620×970 |
1,620×1,620 |
120号 |
1,940×1,303 |
1,940×1,120 |
1,940×970 |
1,940×1,940 |
130号 |
1,940×1,620 |
- |
- |
- |
150号 |
2,273×1,818 |
2,273×1,620 |
2,273×1,455 |
2,273×2,273 |
200号 |
2,590×1,940 |
2,590×1,818 |
2,590×1,620 |
2,590×2,590 |
300号 |
2,910×2,182 |
2,910×1,970 |
2,910×1,818 |
2,910×2,910 |
500号 |
3,333×2,485 |
3,333×2,182 |
3,333×1,970 |
3,333×3,333 |
引用:江夏画廊株式会社
上記の号数に独自の評価額を乗じて絵画の金額が算出されます。特に大きなものやオーダーメイドの横長キャンバスなど特殊なサイズの絵画は、高級なホテルやブランドショップがインテリアとして購入するケースもあり、価格が高くなりやすいです。
5.保存状態・修復歴
絵画は保存状態や補修履歴によっても価値が変動します。特に以下のようなダメージによって価値が変動しやすいです。
ダメージの詳細 |
内容 |
ひび割れ |
湿度や温度の変化によって絵の具が縮み、絵画の表面に発生するダメージ |
色褪せ |
直射日光が原因で発生する絵の色が薄くなる現象 |
カビ |
湿度が原因で発生する白カビや黒カビ。特に黒カビは絵の内部にまで浸透する場合が多く、品質を損な雨場合が多い |
虫食い |
雑食性の昆虫による食害。絵画が有機物でできていると虫食いが発生する場合がある。また、絵画を食べた虫のフンによってダメージを受ける場合もある。 |
上記のようなダメージが絵の表面に目立つと、通常価格の1〜2割まで価格が下がる場合があります。
ただし、そもそもの価値が高い古めの絵画は、多少のダメージがある前提で取引されるため、ダメージが査定に大きく影響しないケースもあります。
また絵画は、適切な方法で修復されれば元の価値に戻る場合がありますが、査定額よりも修復費用の方が高くなる場合もあります。ダメージを受けている絵画を買取へ出す際は、どうすべきか専門家の鑑定を仰ぎましょう。
6.サインや証明書の有無
サインや証明書の有無も絵画の価値を決めるポイントの1つです。絵画には、画家が直筆したイニシャルや制作年などのサインがみられます。このようなサインは、アーティスト本人が作成したものの証明になり、絵画の価値を高めます。
また、ギャラリーや鑑定機関が発行する鑑定書も、絵画の価値が上がるポイントの1つです。絵画は、価値を担保するアーティストや画商が亡くなってしまうと、作品が保証されません。そのため、保証書や鑑定書による作品の価値が確かなものであることの保証が、価値の担保に大きく寄与します。なお、保証書と鑑定書の違いは以下のとおりです。
種類 |
特徴 |
保証書 |
絵画の販売元が発行する証明書。販売元のみとの約束証明。 |
鑑定書 |
「美術業界や作家の関係者が設立した公的な鑑定機関」が発行する真筆の証明書であり、本物であることの証明書として機能する。 |
サインや保証書は、技法や制作年の時代背景などの専門的な知識も必要ない、比較的素人でも判断しやすい価値を決めるポイントです。
絵画の贋作とレプリカとは
絵画には、以下のような本物以外のものも存在します。
- 贋作
- レプリカ
ただし、それぞれの特徴や本物との違いを理解している人が少ないのではないでしょうか。ここでは贋作とレプリカの詳細を解説していきます。これらの特徴を知ると、絵画の価値を判断する際の役に立ちます。
1.贋作
贋作(がんさく)とは、他人の作品を偽って本物のように見せかける「偽造品」のことです。贋作は、国語辞典では以下のように定義されています。
にせものを作ること。また、その作品。 |
一般的に贋作とは、美術品に対して用いられる言葉であり、同義の偽物という言葉はより広い対象物へ使われるのが一般的です。
贋作を本物と偽って売却すると詐欺罪に問われる可能性があります。しかし、本物だと思い込んで売った場合や売り手と買い手の双方が贋作と理解している場合は違法性が問われないケースもあり、その線引きは難しくなっています。
2.レプリカ
レプリカとは、オリジナル作品を模倣して制作された「複製品」です。贋作は、許可を取らずに作られますが、複製品は原作者や著作権者の合意を得てオリジナルではないと明示されたうえで作られる模倣品です。
比較的手軽な価格で入手できるため、原画が高額な場合の代替品になりうるのがレプリカの大きなメリットと言えます。例えば、海や自然をテーマにした絵画で有名なクリスチャン・ラッセンの作品も多くがレプリカとなっており、それぞれの価格は以下の通りです。
原画 |
100〜200万円 |
レプリカ |
3〜20万円 |
絵画の贋作の見分け方
絵画が贋作かどうか見極めるには、複数の鑑定方法を用いて慎重に判断する必要があります。ここでは、以下3つの代表的な鑑定手法をご紹介します。
- 視覚鑑定
- 様式鑑定
- 科学的鑑定
いずれも専門的な技術や知識が必要なため、一般人では実施が難しいです。ただし、知識として以下の鑑定方法を知っておくことで、絵画の真贋を判断したい場合に業者へ不安なく依頼しやすくなります。それぞれ詳しくみていきましょう。
1.視覚鑑定
視覚鑑定は、専門家が作品全体の印象や画家ごとの絵の具を塗るときの手癖や筆のタッチなどを目で見て判断し、本物か見極める方法です。鑑定する絵を自身の目で見て判断するため長年の経験と知識が必要で、限られた鑑定士によって実施されます。
近年ではAIによる視覚鑑定も活用されており、より精度の高い判別が可能になると予想されています。
2.様式鑑定
様式鑑定とは、作品の様式(スタイル)と制作年が一致しているかを判断する方法です。描かれている作風と時代背景を照らし合わせることで贋作かどうか見抜く方法であり、こちらも専門的な知見が欠かせません。
風景画の場合は、制作年の写真と比較して、描かれている建物や街並みと時代が一致しているかも判断ポイントになります。
3.科学的鑑定
科学的鑑定とは、絵の具の成分や絵画に付着している指紋などを、X線やカーボン年代測定などの科学的な手法を用いて分析する鑑定方法です。例えば、絵の具の成分が描かれた時代に流通していないものだと判明した場合、贋作であると判別できます。
科学による客観的な視点からの判別ができるため、信頼性が高い一方で、鑑定には大きな費用がかかる場合が多いです。そのため、科学的鑑定はイギリスのドキュメンタリー番組「Fake or Fortune?」のように、メディアで大々的に取り上げられながら行われるほど、話題を呼ぶ絵画を見分ける際に用いられます。
素人が絵画の価値を見分ける方法とは
前章では贋作を見極める専門的な手法を解説しました。ここまで読んだ方のなかには「素人には絵画の真贋を判別する方法はないのかな?」と考えている方もいるしょう。
実は、素人でも価値のある絵画かどうかを判断する手がかりがいくつか存在します。ここでは特に素人でもおこなえる3つの方法を解説していきます。
- 作者名やサインをチェックする
- 額縁や付属品を確認する
- オークションや販売実績を調べる
上記のポイントを押さえると、絵画を購入する際や手持ちの絵画をチェックする際に自分の目で簡易的に価値を判別できます。それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.作者名やサインをチェックする
絵画の価値を見分ける方法として、作者名やサインのチェックがあります。サインが記載された作者名のわかる絵画は価値が付きやすいため、素人でも手軽に判断可能です。
一般的に、キャンバスの端や裏側にサインがある場合が多いです。サインを見つけたらその筆跡を確認し、インターネットや美術年鑑で作者の情報を調べてみましょう。作品によっては、購入時の箱に記載されている場合もあります。
ただし、精巧に作られた偽のサインも存在しているため、不安な場合は専門家へ依頼するとよいでしょう。
2.額縁や付属品を確認する
絵画の価値を見分ける手段として、額縁や付属品を確認する方法もあります。額縁や裏面のラベル、証明書、購入時の箱などがあるものはより高額での買取になりやすいです。その際、保証書や鑑定書があれば素人でも価値の判断がしやすいでしょう。
また、絵画を買取に出す際は付属品もすべて揃えて出すと高い評価を受けやすいです。
3.オークションや販売実績を調べる
絵画の価値を判断したい場合は、オークションや販売実績を調べる方法も有効です。インターネット上のオークションサイトや美術品の販売実績で、同作家・同様式の作品がどのくらいの価格で取引されているか確認すると、おおよその価値を判断できます。
ただし、ネット上で調べられる相場はあくまで目安であり、同じ価値が付くとは限りません。そのため、おおよその相場を把握したら、その情報をもとに専門家へ査定を依頼してみるのがおすすめです。
絵画の買取ならまねきやがおすすめ
本記事では、絵画の価値の決まるポイントや贋作を見分ける方法などをご紹介しました。絵画の価値は市場の需要と供給によって決まり、欲しいと考える人が多いほど作品の価格も高くなります。そのため、作品の人気度や需要を知ることで絵画の価値をおおまかに把握できます。
ただし、絵画の保存状態や具体的な技法、素材、時代背景などによる買取額の変動は専門家でなければ判断できません。絵画の本当の価値を知りたい場合は、専門家の鑑定を受けることをおすすめします。
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この記事の監修者
水野 政行 | 株式会社水野 代表取締役社長
高価買取専門店 まねきや 最高責任者・鑑定士
今まで 54,750点以上の査定実績。
金・貴金属・宝石全般、ロレックスなどのブランド時計、ブランド品全般、切手、古銭、絵画、骨董品全般の査定を得意とする。
2021年より自社ブランドである「高価買取専門店 まねきや」をリリースし、全国に展開。
「売るはめぐる」をコンセプトにした、買取専門店である当店を一人でも多くの方に体感していただくために、私の約15年間の業界経験の全てを注ぎたいと思っております。