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寛永通宝の見分け方を分かりやすく解説!価値のある種類はどれ?

2024.09.14

「家に寛永通貨があるけど、見分け方はある?」
「寛永通貨の種類や特徴が分からない」

現代では紙のお金も利用されていますが、時代劇などに出てくる銭のみが出回っている時期もありました。その銭貨が人気を博しており、コレクターが収集するほどの存在感です。

本記事では寛文期から鋳造され、使用され始めた寛永通宝の見分け方を分かりやすく解説します。手元にあり価値を知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

寛永通宝とは

寛永通宝は寛永13年(1636年)以後幕末まで鋳造された日本の古銭で、その名称は寛永年間に由来しています。

江戸時代以降も補助的な貨幣として、明治や大正の時代を経て、昭和28年(1953年)に小額通貨に関する新しい法律が施行されるまで使用されてきました。、3世紀以上もの間、中央に四角い穴があることから「穴銭」と呼ばれる種類に属しています。

特徴は、穴の周りに4つの文字が刻まれている点です。

現代の5円玉や50円玉の円形の穴とは異なり、四角い穴は当時の技術でも簡単に製造できました。

また、形状は大量生産にも適していたと考えられています。製造過程での手間も少なくて済んだため、長期間にわたり広く使用されています。

ちなみに、寛永通宝はいくつかの種類があり、鋳造された時期や地域によって異なるのが特徴です。

寛永通宝には古寛永と新寛永がある

寛永通宝は大きく分けて「古寛永」と「新寛永」に分類されます。

違いは、鋳造された時期やその特徴によるものです。

それぞれ解説していきます。

1.古寛永

古寛永は、寛永13年(1636年)から万治2年(1659年)に鋳造されたもので、幕府が全国統一の貨幣として発行した最初の銅銭です。各地の大名が鋳造を許可され作ったため、いろいろな種類があります。当時の鋳造技術は低く、サイズや重さが均一ではありませんでした。銅や鉛などの素材で作られ、現存する数も少ないため、希少価値が高いです。

2.新寛永

新寛永は、寛文8年(1668年)以降に鋳造された寛永通宝です。古寛永の品質課題解決のため、江戸亀戸に新鋳造所を設置し、厳格な管理下で統一した規定と、きちんとした書体を実現しました。特に「島屋」銭は美しく、最高傑作と評されるほどです。特徴は主に鉄や青銅製で、古寛永より発行数も多く入手が容易な点です。

寛永通宝には母銭か通用銭

寛永通宝は「母銭」と「通用銭」の2つのカテゴリに分類されます。

違いは、鋳造方法や流通の用途によって異なるためです。この章でそれぞれ解説します。

1.母銭

母銭は、鋳造の基準となる銭貨で、細部まで繊細に作られており、文字や模様がはっきりとしているのが特徴です。材料に高質な銅を使用しており、耐久性も高いため、何度も使用できる特性を持っています。

また一般には流通せず、鋳造工場での基準として使用されていました。

そのため希少性も高く、特定の手替わり品は数万円から数百万円の価値があるとされています。

2.通用銭

通用銭は、母銭を基に鋳造され、日常で使用されていた銭貨です。鋳造過程での微妙な差異や、使用による摩滅で字が不明瞭など、見た目がバラバラなのが特徴です。母銭と比較すると価格は低下しますが、保存状態の良いものや特殊なものは、高額で需要があります。母銭と通用銭の違い以外に、それぞれの保存状態や種類によっても価値は異なるため、慎重に保管することが重要です。

寛永通宝の見分け方

本項では、寛永通宝の7つの見分け方を解説します。

  1. 文字の形と書体
  2. 裏面の特徴
  3. 材質と色合い
  4. 形状とサイズ
  5. 表面の仕上げ
  6. 摩耗と損傷
  7. エッジ(縁)の処理

以下の項で詳しく解説します。

1.文字の形と書体

表面の「寛永通宝」の文字は、鋳造された時期や場所によって、書体とその精度も変化します。特にあとから作られたものほど、文字の精度や書体が良くなっているようです。

そのため、文字の形状や線の太さ、文字間のスペースの特徴など、それぞれのポイントで銭貨を見分けられます。

2.裏面の特徴

寛永通宝の裏面には鋳造場所を象徴する文字や、鋳造された時期を示す文字や記号が刻まれています。

例えば「文」「島」などの文字や、特定の時期や地域名を象徴した文字がある場合が多いです。

文字の細かなデザインなども見分けるときのポイントになるでしょう。

3.材質と色合い

銅、青銅などの材質によって色合いが異なることがあります。鋳造された地域が違う場合もあり、材料の関係から変化が生じるためです。さらには作られた時期によっても違いは出てくるでしょう。

寛永通宝の判断材料として、材質や色合いは確認するといいでしょう。

4.形状とサイズ

寛永通宝は円形が基本ですが、鋳造所や作られた時期によってサイズに若干の変化や形状の違いが見られます。例として、同じ時期に作られた銭貨でも全体的なサイズに違いがあったり、厚みも薄いものから厚めのものまでさまざまです。

したがって見分けるのが難しいものも存在します。もし自分で寛永通宝を見分けられない場合は、古銭に詳しい専門家や買取業者に鑑定を依頼してみましょう。

まねきやでは、寛永通宝を含む多種多様な古銭の買取実績があり、知見のある鑑定士が丁寧に査定してくれます。寛永通宝が見分けられない場合でも、本物かどうかや買取可能なのかを判断してくれるため、ぜひ一度査定依頼をしてみてください。

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5.表面の仕上げ

鋳造時の技術や手法によって表面の滑らかさや仕上がりが異なる場合があります。鋳造された時期によっても、技術の差で仕上がりは変化します。

例えば、母銭は鋳造時の仕上げが細かく、通用銭はやや粗い傾向です。そのため価値がある銭貨ほど、鋳造時に繊細で細かい技術を施しています。見分ける際の参考にしてください。仕上げの精度によって、銭貨の価値も大きく変動するため、見分ける際に大切なポイントです。

6.摩耗と損傷

通用銭は、使用回数も多いため、使用による摩耗や損傷が見られます。表面の傷やすり減り具合を観察すると「おおよその利用回数」「使用の程度や歴史」を推測し、寛永通宝を特定できます。

7.エッジ(縁)の処理

寛永通宝をよく観察すると、縁の処理も異なる場合があります。例えば母銭ではエッジが鋭い傾向があり、通用銭では摩耗して丸くなっている場合が多い傾向です。

したがって、母銭か通用銭かの判断ができる以外に、流通で頻繁に使用されていたかどうかの判断もできます。

裏面で見分けられる寛永通宝の見分け方

寛永通宝には、裏面の刻印やデザインによって異なる種類が存在します。以下は、裏面で見分けられる寛永通宝の種類です。

  1. 島屋文
  2. 二水永
  3. 正字背文
  4. 文銭
  5. 石ノ巻銭
  6. 正徳期亀戸銭
  7. 明和期亀戸銭
  8. 明和期千田新田銭

それぞれの銭貨ごとの特徴を解説します。

1.島屋文

島屋文は、寛文8年(1668年の新寛永初期に江戸の亀戸で鋳造された希少な寛永通宝です。表面の「寛永通寶」は島屋書体で鋳造されており、「寶」の右上が「ユ」形なのが特徴になります。

さらに裏面に「文」の字があります。市場価格は島屋文が数十万円台、無背が数万円台と、文の記載がある方が価値が高く、類似の文銭や正字背文とは「通」字で見分けられます。この貴重な銭貨は、新寛永初期の技術と美を表現しているため、コレクターに人気です。

2.二水永

二水永は珍しい寛永通宝で、寛永3年(1626年)に常陸水戸の豪商「佐藤新助」が幕府と水戸藩の許可を得て鋳造した銭貨です。「永」の字が「二」と「水」を組み合わせたような独特の形をしており、一目で識別できます。

初代「佐藤新助」の銭は裏に「三」、二代目「佐藤庄兵衛」の銭には「十三」が刻まれ、鋳造された時期がわかります。本来なら幕府直轄で行う鋳造を私的に行ったため、現存数が少なく、希少性が高いのが特徴の銭貨です。
美品なら一般の初期寛永通宝より高価で、数万円ほどになります。親子二代にわたる製造や特別な許可など、歴史的背景も興味深い銭貨といえるでしょう。

3.正字背文

正字背文は寛文8年(1668年)に亀戸で鋳造された寛永通宝です。分類上、基本となる書体とされているため、現在では正字背文と呼ばれています。特徴は、裏に「文」の文字が刻まれている点で、次項で紹介する文銭の一つです。

ほかに字の2画目の曲がり角がかすかに飛び出ているのも特徴です。発行枚数が多かったため、相場は10円〜と希少性は低いでしょう。ただし、稀に見つかる書体が異なるものは、プレミア価格がつく場合もあるため、必ずしも価値が低いとは限りません。

4.文銭

​​寛文8年(1688年)に亀戸で鋳造された文銭は、江戸市民に親しまれた寛永通宝でした。背面に「文」の文字が刻まれた銭貨で、類似品が鋳造されたようです。代表例としては下記があります。

  1. 文銭巻き
  2. 文銭きゅうり
  3. 文銭うど
  4. 文銭たけのこ

通常だと文銭の価格帯は10円~1,000ほどですが、10万円を上回るものも存在します。貴重な島屋文と酷似しているため鑑別が困難です。

5.石ノ巻銭

石ノ巻銭は享保13年(1728年)に陸奥国石巻で鋳造された、裏面に「石」の文字が刻まれた銭貨です。この銭貨には2タイプあり、1つ目の「重揮通背仙」は「通」「辶」の箇所が湾曲して屈折が一つ余分な字体が独特で、裏に「仙」が刻まれています。 「仙」は仙台領を表すものと推測されていますが「重揮通無背」の裏には刻まれていません。「通」の頂部が「コ」か「マ」で相場が異なり、価格は「背城」が数千〜数万円、「無背」が数百円程です。どちらも珍しい銭貨です。

6.正徳期亀戸銭

正徳期亀戸銭は、江戸時代中期の正徳年間に亀戸で鋳造されたものです。銭貨は4タイプあり、それぞれ字体で識別可能できます。

 1つ目は島屋無背で、精巧な鋳造がなされてます。通字用画が反り返り、寶字が前傾しているのが特色です。

 2つ目が島屋直寶で、島屋の称号がついた銭貨ですが仕上がりがやや劣ります。 流通量は少なく、寶貝は下向き気味で後脚が弧状、直立傾向なのが特徴です。

 3つ目の 繊字無背は2種類あり、繊字小文無背と​​繊字狭文無背に区分されます。小文無背と狭文無背の判別法は、通字のしんにょうの先端の形、寛の後脚の形、寶足の形状が識別ポイントです。

 4つ目の 縮字勁文無背は、文銭の縮字勁文と同一面文で通字の用画の上部横線の右端が必ず鋳潰れています。

7.明和期亀戸銭

明和期亀戸銭は、明和2年(1765年)に亀戸で鋳造された銭貨です。銅銭とは異なる柄と書体で、文字がはっきりと描かれています。新寛永通宝でありながらス貝寶の特徴と古寛永風の書体を併せ持つ珍しい銭貨です。

この銭貨の出現で銭座運営が大きく変わり、有力商人による請負から金座・銀座の管理下に移行しました。金座は天保銭と銅鉄一文銭を、銀座は真鍮四文銭を鋳造するようになりました。

8.明和期千田新田銭

明和期千田新田銭は、明和5年(1768年)の二十一波を代表として、明和年間に千田新田で鋳造された銭貨です。

表面で見分けられる寛永通宝の見分け方

寛永通宝には、表面のデザインや記されている文字の特徴から、以下の銭貨を見分けられます。

  1. 芝銭
  2. 浅草銭
  3. 水戸銭
  4. 松本銭
  5. 小梅銭
  6. 下野国足尾銭
  7. 亀戸銭

この章でそれぞれの銭貨を解説します。

1.芝銭

寛永通宝の一種である芝銭は、1636年に江戸の芝で鋳造されました。幕府が江戸と近江坂本に設置した銭座で製造された初期の寛永通宝の一つです。

芝銭の特徴は以下の通りです。

  1. 「通」の字の上部が草書体の「草点」という独特の書体になっている
  2. 「永」の字も特徴的な形状をしている

      これらの特徴から、他の初期寛永通宝との識別が可能です。江戸で鋳造されており、寛永通宝の歴史を知る上で重要な位置づけにあります。比較的流通量が多く現存数もあるため、同時期の二水永などより希少価値は劣りますが、古銭市場では数百円程度で取引されています。

      相場価格は一般的に150円前後と低めですが、鋳型を作るために使用された母銭の場合、その価値が100倍になることもあります。また、状態の良い芝銭は500円程度で取引されることもあります。

      2.浅草銭

      浅草銭は、寛永13年(1636年)に江戸の浅草橋場で鋳造された、表面に「浅」の字が刻まれている初期の銭貨です。

      初期寛永通宝の中でも比較的均質に出来ている特徴が挙げられます。

      これは、浅草の鋳造所が幕府の直轄管理下にあり、品質管理が厳しかったためです。浅草銭は流通量が多かったため、希少価値はやや下がります。相場は数百円から一千円程度です。

      3.水戸銭

      水戸銭は、寛永14年(1637年)に常陸国水戸で表面に「水」の字が刻まれた銭貨です。特徴は「力永」と呼ばれる書体で、「永」の字で左側の縦画が太いことや、力強い印象を与える点にあります。

      二水永という寛永通宝との関連性も推測されています。

      流通量が多く現存数もあるため、相場は数百円程度です。ただし、書体の種類や状態がいいものは数万円の高値で取引される場合もあります。

      4.松本銭

      松本銭は、寛永14年(1637年)に信濃国松本で鋳造された表面に「松」の字が刻まれている銭貨です。最大の特徴は「寳(宝)」の字の左半分が右上方に傾いているように見えることです。書体は「斜宝」と呼ばれ、見分ける際に役立つでしょう。

      この銭貨は状態によるものの、場は数百円から数千円ほどです。

      5.小梅銭

      小梅銭は、元文2年(1737年)に江戸の小梅村(現在の東京都墨田区)で鋳造された寛永通宝です。特色は、裏に「小」の字が彫られており、鋳造地の小梅町を表すと推測されています。 小梅村は、江戸時代に幕府管轄の鋳銭所がありました。

       小梅銭は複数種存在し、銭裏の「小」が独特な「広穿背小」や「狭穿背小」が知られています。特に「広穿背小」は評価が高く、市場価格は数百円から数千円ほどになります。

      6.下野国足尾銭

      下野国足尾銭は元文6年(1741年)に、栃木県の上都賀郡にある足尾銅山から採取した銅で

      鋳造された銭貨です。特徴は「足」の字が記載されている点と、大きさが統一されてない点です。この銭貨は、サイズが大きいほど価値が高くなります。

      流通量も多いためか、希少性は低く、相場は状態により100円〜500円程度です。

      7.亀戸銭

      ​​亀戸銭は、寛文8年(1668年)に亀戸で最初に鋳造された寛文期亀戸銭を始めとして、複数の銭貨を指します。他にも正徳期亀戸銭、明和期亀戸銭など年代により、名前が変わります。 特に寛文亀戸銭は、柄に様々なバリエーションがあるのが特徴です。 発行数も多く、希少性は乏しいと考えられます。

      まとめ

      寛永通宝は時代、地域、その土地の材料などで質や価値が大きく変化します。現代と違い、作るときの監視する責任者も違ったり、鋳造量と流通量も違うため同じ寛永通宝でも、価値が大きく変化します。

      万が一、手元にお持ちでどうすればいいかわからない方や、対応にお困りの方がいらっしゃいましたら、まねきやの無料相談をご利用ください。LINEで簡単査定も行っていますので、お気軽にご利用ください。

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      この記事の監修者

      水野 政行 | 株式会社水野 代表取締役社長

      高価買取専門店 まねきや 最高責任者・鑑定士

      今まで 54,750点以上の査定実績。
      金・貴金属・宝石全般、ロレックスなどのブランド時計、ブランド品全般、切手、古銭、絵画、骨董品全般の査定を得意とする。
      2021年より自社ブランドである「高価買取専門店 まねきや」をリリースし、全国に展開。 「売るはめぐる」をコンセプトにした、買取専門店である当店を一人でも多くの方に体感していただくために、私の約15年間の業界経験の全てを注ぎたいと思っております。