「金を見分ける方法や手段がわからない」
「磁石を用いることで金の純度がわかるって本当?」
このように悩んでいる方は、記事を読めば悩みを解決できます。本記事では、金のチェックに磁石を役立てる方法や、他の判断方法を解説します。手元の金の価値を知りたいけど、方法や手段がわからない方はぜひ参考にしてください。
本物の金は磁石にくっつかない?
金は反磁性体で、磁石に微弱な反発を示しますが、磁石に引き付けられることはありません。ただし、純金ではない場合、磁石に反応します。金以外に含まれる別の金属が影響しているためです。
つまり、磁石を使うことは純金かどうかを見極めるための有効な手段の一つといえます。次の章から金と磁石の関係を、科学的観点を踏まえて詳しく解説していきます。
磁石を使った金の見分け方とは?
純金は反磁性体のため、微弱な反応しか示しません。ただし、他の金属と混合された合金の場合、含まれる金属によって磁石への反応が変化します。違いを把握すると、金製品の純度をある程度判断できます。
本章では、金が引き寄せられた場合と、逆のパターンを解説します。
1.金に磁石がくっついた場合
金に磁石が引き寄せられた場合、純度の高い金(24金)ではありません。前述の通り、磁石に引き寄せられるのは金以外の金属のためです。磁力に反応した金は以下の3つのいずれかとは考えられます。
18金や14金の合金 |
金と他の金属(鉄、ニッケルなど)を混ぜ合わせた合金製品。18金は75%、14金は58.3%の割合で菌が含まれている。残りの部分に使用された金属が磁石に反応を示す。 |
金メッキ製品 |
表面のみが金でコーティングされたもの。内部は磁性を持つ金属で作られている可能性がある。 |
偽造品 |
純金と謳って取引されているもの。表面に金メッキを施したもの、金属の表面に金色の塗料を塗ったものなどが考えられる。 |
2.金に磁石がくっつかない場合
金が磁石に引き寄せられない場合、純金の可能性が高いと考えられます。純金は反磁性体の性質を持つため、磁石に反応しないからです。
ただし、銀や銅、アルミも反磁性体のため、確実とは言えない点には留意しておきましょう。金が磁石にくっつかない場合、専門家に査定してもらうのがおすすめです。
具体的な理由は、科学的な根拠を踏まえて、以下にまとめました。
電子配置の特徴 |
純金は電子配置が完全に埋まっているため、磁性を示さない性質。(電子配置が埋まっていない場合、磁石に対して反応を示す) |
反磁性の性質 |
純金は反磁性体です。磁場に対してごくわずかな反発力を示す一方、力は微弱。日常生活で感じる強さではない。 |
不純物の不在 |
純金(24金)は99.9%以上の金で構成されており、磁性を持つ他の金属がほとんど含まれていない。不純物がないため、磁石に反応しない。 |
本物の金の見分け方とは?
金を見分けるためには磁石でのチェックだけでは不十分です。金の真贋を見分けるには、鑑定のプロが行う基本的な手順を利用しましょう。金の純度を見分ける手順は以下の4つです。
- 刻印を確認する
- 重さを確認する
- 色味を確認する
- 摩擦部分の変色を確認する
金の純度を見分ける方法が気になる方は、一読ください。また、より正確にお手元の金の真贋を把握したい場合は、専門の業者に依頼するのがおすすめです。
1.刻印を確認する
刻印のチェックは金製品を真贋判定の基本的かつ有効な方法です。刻印は、製品の純度や品質を示す指標となります。刻印の主な種類とポイントは以下にまとめました。
純度を示す刻印 |
金を表すKの文字の左に数字が付いたものが、純度を表す刻印。数字は含有率を表しており、例えば12Kは金の純度が50%、18Kは75%、24Kは純金(ほぼ100%)あることを示します。 |
品位を示す刻印 |
日本では1000分率で表示され、K18は750、K24は999などと刻印される。 |
造幣局の刻印 |
上記の刻印以外に、造幣局の刻印も存在する。ホールマークは品位を保証しますが、刻印は義務ではないためない場合もある。 |
2.重さを確認する
金の真贋判定には、重さのチェックも有効です。金は他の金属と比重が異なるため、性質を利用して簡易的な判定ができます。重さを確認するときのポイントは2つです。
比重計で計測 |
比重計を使って金の重さをチェック可能。水を使った計測より正確にチェックできるのが利点。比重計は個人でも購入可能。 |
水を使った計測 |
紀元前から使われている原始的な手段。宝石などがついていると計算が狂うため、金のみでする。はかりと水を使って金製品の重さを測定し、水に浸して体積を求めることで比重を算出する。 |
3.色味を確認する
金の純度を判断する3つ目の方法は、金の色味チェックです。金の色味を確認するときは、以下の特徴を押さえましょう。
24金(純金) |
濃いオレンジに近い山吹色で、落ち着きのある色合いを持っています。 |
18金 |
金が75%で、残り25%配合される金属により色が変わるのが特徴。代表的な色は、イエロー、ホワイト、ピンクの3種類。 |
14金 |
18金同様、イエロー、ホワイト、ピンクの3つの色に分けられる。ホワイトは18金と変わりないが、イエローは18金より淡い色で、ピンクは赤みが強調される。 |
4.摩擦部分の変色を確認する
本物の金は摩擦に強く、表面をこすっても変色しません。純度の高い金は化学的に安定しているため、空気中の物質と反応して変色しないからです。変色のチェック方法は、2つあります。
表面をチェックする方法
チェーンやブレスレットなど、普段から擦れやすい部分をチェックする。金でない場合、摩耗箇所に緑や黒などで変色が見られる場合がある。理由は表面のメッキや金張りが、剥がれて下地金属が露出しているため。
表面を擦る方法
- 清潔な白い布を準備する
- 金製品の表面を優しくこする
- 布に金属の色が付着しているかチェックする
表面が変色していれば純金の可能性は低いといえます。表面をこする際は、くれぐれも凹凸の少ない布を使用してください。傷つくほど強くこすると、金に傷がついて価値が減退します。
金メッキと金張りには注意が必要
金メッキと金張りは、2種類とも純金ではなく加工品です。他の金属の表面に金を施した製品のため、製法や特徴、耐久性は金と大きく異なります。違いの把握は、金の価値を判断する上で重要です。
本章では金メッキと金張りの特徴を解説します。金メッキと金張りの違いを知りたい方は、ぜひ一読ください。
1.金メッキとは
金メッキとは、真鍮や銀の金属表面に薄い金の層を被覆する加工技術です。表面は純金と同じ輝きを放ちますが、内部は金とはまったく異なるため価値は著しく下がります。金メッキを見極めるポイントは以下の6つです。
- 色調の確認
- 磁石を接触
- 重量を測定
- 表面の色むら
- 表面の均一性
- 傷つきの有無
金メッキが表面に施された金は上記のポイントをチェックすれば、ある程度判断できます。金メッキが施されている金は金の含有量も少ないため、資産価値としては低いです。
2.金張りとは
金張りとは、真鍮や銅などベースメタルの表面に、圧力をかけながら金の薄板を圧着して貼り付けます。金張りは金メッキより貼り付ける金が厚く、より頑丈です。金張りでよく使用される金も14金(58.5%)や18金(75%)で、純金でない場合がほとんどです。金張りの特徴は以下にまとめました。
金張りの製造方法 |
ベースメタルの表面に金の薄板を高圧で圧着し、強固に接合させて作られる。それにより、表面に均一な金層が形成される。 |
金張りの金の厚み |
金張はメッキと比べて金層が厚く、長期使用しても剥がれにくい。 |
金張りの磁気反応 |
ベースメタルに磁性体の金属が使用されていると、磁石に強く反発する。ただし、反応の強さはベースメタルの材質や量によって異なる。 |
偽物の金の特徴
偽物の金は、製造や品質の面で本物と異なります。共通点は以下の3つです。
- 表面に均一性がない
- 耐久性が低い
- 価格が不自然に安い
一つずつ解説するので、手元の金が本物か見分ける際の参考にしてください。
1.表面に均一性がない
偽物の金製品は、表面の仕上げに均一性の欠如が見られます。原因は、品質管理の不十分さや粗悪な製造工程にあります。偽物を見分けるポイントは以下の3つです。
色むらや濃淡が不均一 |
表面の色調が場所によって異なる。特に出っ張った部分(角)やアクセサリーの接合部分で顕著な違いが現れる。純度の高い金製品では見られない特徴。 |
表面の凹凸や傷 |
磨き工程が不十分なため、微細な凹凸や製造時の傷がある。本物の金製品では丁寧な仕上げなため、欠陥は見られない。 |
光の反射が不均一 |
表面の仕上げムラが原因で、光を当てた際の反射具合が部分的に異なる。本物の金製品では、光の反射が均一の輝きを放っている。 |
2.耐久性が低い
偽物の金製品は、素材の品質が低いため耐久性に問題があります。偽物の金製品に見られる耐久性の低さは、具体的には以下の通りです。
表面の変色と変化 |
使っているうちに表面が黒ずんだり、緑色や赤茶色に変色したりする。また、金メッキの場合色の剥がれなどがチェックできる。純金や高品位の金合金では見られない。 |
傷の表面化 |
純金は柔らかい一方で、金合金には適度な硬度がある。金メッキなどは、わずかな接触でも傷ができ、金が剥がれる。 |
3.価格が不自然に安い
金製品の価格が相場と比べて安い場合、偽物の可能性が高いです。純金(24金)は国際相場によって価格が決まるため、他社に比べて大幅に安く売却するのは困難です。
相場から外れた価格設定には、以下の理由が考えられます。
- 製品自体が金ではなく金メッキや金張りの合金
- 金自体の純度の低さ
- 不適切な製造方法(刻印が実際の純度と違う表記をされているなど)
刻印されている純度より実際の金の純度が低ければ、価格が下がります。価格が不自然に安い金は刻印が偽装されている可能性が高いため、これから購入する方は安易に購入しないよう注意してください。
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金の純度を磁石で確認する方法は、正しい手順を踏めば可能です。しかし、偽物の金も存在していることから判断が難しい場合もあります。まねきやでは金に知見のある鑑定士が在籍しているため、あなたの金の正しい価値を判断できます。
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この記事の監修者
水野 政行 | 株式会社水野 代表取締役社長
高価買取専門店 まねきや 最高責任者・鑑定士
今まで 54,750点以上の査定実績。
金・貴金属・宝石全般、ロレックスなどのブランド時計、ブランド品全般、切手、古銭、絵画、骨董品全般の査定を得意とする。
2021年より自社ブランドである「高価買取専門店 まねきや」をリリースし、全国に展開。
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