大手旅行会社の株式会社JTBが発行するJTB旅行券や商品券は、贈り物としても人気の高い金券です。しかし、使い道が旅行に限られるためなかなか使うチャンスがなく、持て余してしまう方もいるでしょう。その場合は換金するのも一つの方法です。
この記事では、JTB旅行券の種類や換金方法、相場、そして換金時の注意点について紹介します。
■JTB旅行券の種類
JTB旅行券や、旅行にも使えるJTB発行の商品券は全部で3種類あります。いずれも、JTBグループ店舗のほかインターネットやFAXで購入可能です。それぞれの特徴を紹介します。
◇NICE TRIP
NICE TRIPは、全国のJTBグループ店舗で使える旅行券です。宿泊ツアーや国内・海外旅行など、さまざまなJTBの旅行商品の支払いに利用できます。ただし、旅行券のため、旅行先のレストランなどで直接利用することはできません。
紙タイプの旅行券で、1,000円、5,000円、1万円の3つの額面があります。有効期限がないのがメリットです。
利用方法は、全国のJTBグループ店舗窓口での提示、もしくは電話での申し込み後に郵便書留での送付をします。なお、インターネットでのオンライン決済では利用できません。
◇NICE GIFT
NICE GIFTは、旅行以外にもショッピングや食事などに使える汎用性の高いギフト券です。全国100万店以上のJCBギフトカード取扱店で、買い物などに利用できます。
加盟店であればホテルや旅館でも利用可能ですが、JTBグループ店舗での利用はできないため注意が必要です。
紙タイプの商品券で、1,000円と5,000円の2種類の額面があります。NICE TRIPと同じく、有効期限はありません。JTB以外の提携店舗でも利用できるため、プレゼントとしても人気があります。
◇JTBトラベルギフト
JTBトラベルギフトは、JTBの旅行商品やサービスの支払いに特化したギフト券です。
最大の特徴は、カード型でありそのデザインを選べることです。基本デザイン、テンプレートデザイン、コラボデザイン、そしてオリジナルデザインの4タイプから選択できます。例えば、結婚祝いに新郎新婦の写真、出産祝いに子どもや家族の写真といったように、思い入れのあるオリジナルデザインを印刷することも可能です。
ギフトの金額は、3,000円から50万円までなら1円単位で設定でき、カードの残高はインターネットで照会できます。紙タイプではないため、オンライン決済でも使用できるのがメリットです。ただし、10年の有効期限(永年勤続表彰向けは1年)があるのが注意点です。
航空券やツアーパッケージなど幅広い旅行商品の支払いに使用でき、贈り物としても重宝されます。
■JTB旅行券の換金方法
旅行に使用できるJTB旅行券・商品券を現金化するには、おもに次の3つの方法があります。それぞれの換金方法の特徴を説明します。
◇買取業者
1つ目は買取業者に買い取ってもらう方法です。買取業者は、旅行券の状態や市場価値に応じて査定を行ない、現金化してくれます。旅行券など金券以外の商品も幅広く対応している買取業者は、いろいろなアイテムを同時に現金化できるのがメリットです。
また、店頭買取のほか、出張買取や宅配買取にも対応している業者が多いのもポイントです。現金化に限らず、アプリやポイントシステムへのチャージという方法で換金ができる買取サービスもあります。検品から現金化までのスピードや、手数料や送料の有無、換金率などから自分のニーズに最も合う業者を探しましょう。
◇金券ショップ
金券ショップは、JTB旅行券のほか、株主優待券や新幹線の切符、コンサートチケットなどの金券類の買い取りに特化したお店です。主要駅前や大型商業施設内などにあり、生活のなかで気軽に立ち寄り換金できるのがメリットです。
店舗によって換金率が異なるため、複数の金券ショップへ問い合わせたり、見積もりを取ったりするとよいでしょう。相場はシーズンによって変わりやすく、JTB旅行券であれば年末年始や大型連休前などに特に高く売れる傾向があります。
◇ネットオークション/フリマアプリ
業者などを介さず、ネットオークションやフリマアプリを利用して、個人間でJTB旅行券を販売することもできます。
これらのプラットフォームを利用する場合、自分で販売価格を設定できるため、高値で売れる可能性があります。ただし、買い手が付かない場合もあるのがデメリットです。
金券ショップと同じく、人々がJTB旅行券を使いたいであろう時期を見越して出品するのがポイントです。ただし、顔の見えない他人との取引となるため、トラブルにつながらないよう注意を払わなくてはなりません。
■JTB旅行券の換金率
JTB旅行券の換金率は、券の種類や状態、買取業者によって異なります。一般的には、85~95%程度の換金率が期待できますが、タイミングや需要によって変動することがあります。
また、紙タイプのNICE TRIPやNICE GIFTと比べると、JTBトラベルギフトのほうが換金率は低くなる傾向があるといえるでしょう。買い取りをしてもらう際は、複数の業者に換金率を問い合わせてみましょう。その際、券の種類や券面額などもしっかり伝えることが大切です。
■JTB旅行券を買い取りしてもらう場合の注意点
JTB旅行券の買取金額には券の状態も影響し、場合によっては買い取ってもらえないこともあります。買い取りしてもらう場合の注意点を紹介します。
◇ミシン目が切り取られていないか
NICE TRIPやNICE GIFTなど紙タイプの商品券の多くにはミシン目が付いており、使用時に店舗側が切り離すことで使用済み扱いにしています。
つまり、ミシン目が切り取られている商品券は未使用であることが保証できないため、多くの店舗で使用不可となってしまいます。当然、買取業者などでも買い取ってもらえない可能性が高いため、慎重に取り扱わなくてはなりません。買取前に旅行券の状態を確認しましょう。
なお、ミシン目で切り離された両方が残っていることなどを条件に、JTBの専用窓口で交換対応をしてくれる場合があります。もし切れてしまった場合は、一度問い合わせてみるとよいでしょう。
◇ボロボロになっていないか
旅行券がボロボロになっている場合、買い取りを拒否されることがあります。旅行券を含む商品券は、紙幣と同様に偽造防止のため、券番号の印刷やホログラムなどが施されています。
あまりに状態が悪く印刷やホログラムが破損していると、買い取ってもらえない場合があるのです。旅行券は大切に保管し、状態を維持することが重要です。
なお、券番号がすべて確認できることや券の半分以上が残っていることなどを条件に、先述したJTBの専用窓口で交換対応を実施する場合があるため、汚損や破損がある場合は一度相談してみましょう。
◇有効期限が切れていないか
お伝えしたとおり、JTBトラベルギフトには有効期限があり、この期限が切れたら当然使用できません。使用できない旅行券は買い取ってもらえないため、有効期限を確認し、期限内に換金手続きを行ないましょう。
また、有効期限が残り少ない旅行券は、買取店側が再販する際も有効期限が短期という条件が付されてしまうため、買取金額が下がる場合があります。期限付きの旅行券で利用予定がない場合は、早めに買い取ってもらうことをおすすめします。
◇発行店印があるか
商品券の多くには、裏面に発行店舗の発行日を押印する箇所があります。この押印がない場合、買取業者などで買い取りを拒否されてしまう場合があります。発行店印の欄はデザイン変更のタイミングでなくなっている場合もありますが、欄がある場合は押印があることをしっかり確認しましょう。
反対に、発行店印の欄がないのに店舗や日付の押印がある場合は、使用済みとみなされ買い取ってもらえなくなるため、不用意に書き込んだりしないよう気を付けましょう。
■まとめ
JTBが発行している旅行券・商品券には、NICE TRIP、NICE GIFT、JTBトラベルギフトの3種類があり、いずれも換金することができます。買取業者や金券ショップで買い取ってもらうのが一般的ですが、保存状態が悪かったり、ミシン目で切り離されたりしていると買い取ってもらえない場合があるため、適切に保管することが大切です。また、換金率は高いものの取扱店によって変わるため、見積もりや問い合わせを実施してから買い取ってもらうとよいでしょう。
買取専門店のまねきやでは、旅行券を含む幅広い金券類の買い取りを行なっています。LINEから写真を送るだけで、簡単に査定の依頼が可能です。ぜひお気軽にお試しください。
この記事の監修者
水野 政行 | 株式会社水野 代表取締役社長
高価買取専門店 まねきや 最高責任者・鑑定士
今まで 54,750点以上の査定実績。
金・貴金属・宝石全般、ロレックスなどのブランド時計、ブランド品全般、切手、古銭、絵画、骨董品全般の査定を得意とする。
2021年より自社ブランドである「高価買取専門店 まねきや」をリリースし、全国に展開。
「売るはめぐる」をコンセプトにした、買取専門店である当店を一人でも多くの方に体感していただくために、私の約15年間の業界経験の全てを注ぎたいと思っております。