「赤猿切手はどうして価値が高いの?」
「手元にある赤猿切手は本物だろうか?」
赤猿切手でこのようなお悩みをお持ちの方のために、本記事では赤猿切手の価値が高い理由や、偽物の見分け方を解説します。赤猿切手は、十万円以上の高値で取引されることもある貴重な切手です。
高値で取引される理由が知りたい方はぜひ一読ください。
赤猿切手とは
赤猿切手は、1980年に中国郵政から発行された記念切手です。赤色一色の背景に、斜めを向く猿の姿が大胆に印刷された独特のデザインが特徴的な切手で、左上には「中国人民郵政」の文字が縦書きで記されています。
現在では数十万円以上の価値を持つ、特に蒐集家からの人気が高いコレクションアイテムです。保管状態が良好な切手は、さらに高額で取引ができる逸品です。
赤猿切手発行の経緯や、歴史的背景を早見表でまとめたので参考にしてください。
理由 |
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政治的背景 |
文化大革命の影響下で、個人の趣味的活動が制限され、切手の収集や保管が難しい環境だった。 |
発行時の状況 |
当時は切手の保有が禁止されていたため、多くの切手が再利用され、適切な保管がされないまま失われた。 |
投機的目的 |
中国の富裕層の投機対象として、大量に購入された。 |
以上の背景から、発行当時の状態を保った赤猿切手は極めて少なく、現存する良品は少なくなっています。
赤猿切手は、デザインにも特徴があります。以下のポイントを押さえましょう。
- 象徴的な赤色:中国の伝統的な赤色を基調とし、当時の社会主義国家としての威厳を表現。
- 力強い猿の姿:斜めを向いた猿の表情には力強さと気品が表現され、中国の伝統美術の影響を受けた印象的なデザイン。
- 特殊な印刷技術:発行当初には金箔が施されており、技術的な特徴も価値を高める要因。
赤猿切手の価値が高い理由
赤猿切手はその希少性から、切手収集家の間で高い価値を持っています。赤猿切手が希少な理由として、文化大革命の影響により多くが失われ、現存する枚数が極めて少ないことが挙げられます。
赤猿切手の価値が高い理由として考えられるのは以下の2つです。
- 歴史的背景
- 技術的背景
それぞれ詳しく表にまとめたので参考にしてください。
【歴史的背景】
社会的背景 |
文化大革命の余波が残る中、切手の収集や保管が困難な状況が続いていた。そのため、適切に保存されていた現存する切手は極めて少数。 |
文化的意義 |
赤猿のデザインには、中国の伝統的な芸術性と革新的な印刷技術が融合されている。赤色一色で表現された大胆な構図は、当時としては斬新なデザインで、人気が高かった。 |
当時の社会状況のなか、日常生活の中で使用されたり、適切な保管がされないまま失われました。このような経緯から、希少性と価値の高さが上がっています。
【技術的背景】
印刷技術 |
独特の赤色一色印刷による深みのある色調と、精密な図柄の表現が特徴。猿の毛並みの細かな表現は、高度な印刷技術の証。 |
用紙の特徴 |
専用の上質紙が使用され、経年劣化に強い特性を持っている。そのうえで適切に保管され、発行当時の光沢や質感が保たれているものは特に価値が高い。 |
印刷に使用された赤の美しさは、現代の印刷技術をもってしても再現が難しいとされている点も、赤猿切手の価値を引き上げている要因の一つです。
また、発行当初に施された金箔加工が残っているものは、収集家の間で高い評価を受けています。手元に金箔の残った赤猿切手がある場合、金箔が劣化しないように適切に保管しておきましょう。
切手保管のポイント
切手は大切に保管しておくことが大切です。特に赤猿切手は希少なため、以下のポイントを押さえて保管するようにしましょう。
- 湿度が高くないところに保管する
- 直射日光が当たらないところに保管する
- 室内の温度を適切に管理する
切手は保管方法を間違えると、カビなどが発生して劣化しやすくなります。引き出しやクローゼットのような風通しが悪いところではなく、適切な環境で保管するように心がけましょう。
赤猿切手の買取相場はいくら?
赤猿切手の買取相場は、切手の状態や形態によって大きく変化します。未使用の単片(シートから切り離された「バラ」のもの)で十万円以上、未使用のシート状態ならそれ以上になるとされています。実際にオークションで百万以上の値がついているものもあります。ただし、消印の有無や保存状態によって買取価格は大きく変化します。
高価買取してくれるポイントをまとめたので、以下を参考にしてください。
未使用品の場合 |
糊の剥がれや劣化がなく、シミや変色がのない使用された形跡がない状態。バラでも十万円以上の買取が見込まれる。 |
使用済みの場合 |
消印の状態や押し方によって価格が変動する。切手が判別できる消印で切手の状態が良ければ、数万円程度での取引の可能性あり。 |
未使用で |
未使用の完全なシートは特に価値が高く、糊の剥がれや劣化、シミや変色がない場合は数十万円の買取価格を期待できる。 |
また保存状態も大切で、買取価格を決めるために以下の3段階が基準として使用されます。
- 極上品:色褪せやシミがなく、完全な状態で保存されているもの。
- 美品:若干の経年変化はあるものの、全体的に状態のよいもの。
- 並品:シミや折れ目、変色などが見られるもの。
他にも、切手の四辺の裁断状態や、ミシン目の有無なども買取価格に影響を与える要素です。買取相場のポイントを事前にチェックしておけば、買取時のトラブルを防げます。まねきやでは専門の鑑定士が、大切な切手を鑑定します。お手軽なLINE無料査定もぜひご利用ください。
赤猿切手は消印があっても買い取ってもらえる?
切手が使用済みだとわかるように押される消印ですが、赤猿切手の価値に大きな影響を与えます。歴史的価値のある消印や、発行当時の初日消印が押された赤猿切手は、収集家からの需要が高いため、未使用品を上回る価格で買い取ってもらえる可能性があります。
価値が高まる消印の例を、以下の表にまとめました。
初日消印 |
切手が発行された初日に押された消印は、歴史的価値が高い。特に1950年発行当時の初日消印は、その希少性から未使用品以上の価値がつく可能性がある。 |
記念消印 |
特別なイベントや記念行事の際に使用した消印は、捺された歴史的背景から価値が高まる可能性がある。 |
廃止された |
現在は存在しない郵便局で押された消印は、歴史的資料としての価値が認められ、コレクターからの需要が高い。 |
以上の3つが、評価の高い消印になります。
ただし、消印も状態次第では価値が大きく変動します。価値が認められにくい消印は、以下の3つです。
- 不鮮明で判別しづらい消印
- 複数の消印が押されたもの
- 切手のデザインが隠れる消印
なお、切手自体に破れやシミ、変色などの劣化がある場合は、消印の状態に関わらず買取価格が大幅に下がります。
赤猿切手は偽物も多い?見分け方は?
赤猿切手は高額で売買されるため、偽造品の流通が問題になっています。偽造品を見分けるために、収集家や専門店の間では真贋鑑定の重要性が高まっています。
ポイントを押さえた適切な見分け方を知るメリットは以下の3つです。
- 安心して保管できる
- 本物だと確信できる
- 具体的な鑑定にすすめる
偽物と本物を見分ける時の判断ポイントは切手のデザインと、質感でそれぞれポイントが分かれます。以下の表に別にしてまとめました。
【デザインでの見分け方】
インクの発色 |
本物の赤猿切手は、鮮やかな赤色で印刷されており、特に猿の毛並みの部分に独特な発色が見られる。偽造品は本物と比べて切手にテカテカした光沢があるものが多い。 |
印刷の精密さ |
本物は猿の毛並みや表情の細部まで繊細に表現されている。特に、目や鼻周りの細かな線の表現に注目が必要。偽造品は細部表現が粗く、インクが盛られていないことが多い。 |
線の品質 |
本物の切手は輪郭線がくっきりと印刷され、特に文字部分の線に濃淡の変化がある。偽造品は線の太さが不均一で、特に細い線が途切れがち。 |
【紙の質感での見分け方】
紙質の特徴 |
本物は薄くてしなやかな質感で、光にかざすと均一な透過性が見られる。偽造品は紙質が硬く、光の透過性にムラがあるものが多い。 |
経年変化の特徴 |
作成から40年以上経っているため、紙が確実に少しは劣化している。極端に紙がきれいな場合、偽造品の可能性がある。本物は裏からでも絵が透けて見える。 |
本物か偽物かを見分ける方法にはいくつかの判断基準があります。しかし、上記の知識を活かしても判断が難しい場合は、専門家に相談するのがおすすめです。まねきやでは専門の鑑定士が大切な切手を鑑定します。お気軽にご相談ください。
赤猿切手はばらよりセットで売ったほうが高く売れる
赤猿切手は、単体(バラ)での売却よりもセットで売却するほうが、より高い買取価格を期待できます。理由は、収集家から価値が高いと評価されるためです。セットでの販売が高値となる理由は、以下の3つの要因があります。
保存状態 |
セットとして保管されていた切手はその価値を理解した人が適切な環境で保管していた可能性が高い。状態が均一で良好なケースが多く、コレクション価値が高いと評価される。 |
セットとしての |
切手のセットは、収集で重要な収集形態の一つとして認識されており、セットの状態であること自体に付加価値がある。 |
取引が効率的 |
セットでの取引は一枚ずつ集める収集家の手間を省けるメリットがある。 |
セットで売る際も、以下のポイントを押さえて売るとより高額での買取を期待できます。
- 状態の統一:セットを組む時は、保存状態が同じものを選定
- 真贋のチェック:セットの中に偽造品がないかチェック
- 販売経路の記録:切手の販売経路などを細かく把握して切手の価値を維持
以上の点を意識すると、高値のつくセットを構成できます。
赤猿切手を売るならまねきやがおすすめ
赤猿切手は、未使用状態のバラでも十万円以上の価値があります。切手の発行数も少なく希少性が高いことから、高価買取される切手の1つです。
また偽物でない限り消印があっても価値がある切手です。ただし消印も状態によっては価値を下げる要因になる恐れがあるため、以下の点を押さえての価値判断をおすすめします。
- 切手の保存状態のチェック
- セットで売れるかチェック
- 切手の絵が鮮明に視認できるかチェック
本記事で解説した内容を大きく3つに絞りました。ただし、判断が難しいときは専門の買取業者に相談するようにしましょう。まねきやでは経験ある鑑定士が在籍しており、適正価格をお伝えするため安心して売却手続きを進められます。
最初から店舗での査定が不安な方でも、無料LINE査定でお気軽に査定可能です。ぜひ一度ご利用ください。

この記事の監修者
水野 政行 | 株式会社水野 代表取締役社長
高価買取専門店 まねきや 最高責任者・鑑定士
今まで 54,750点以上の査定実績。
金・貴金属・宝石全般、ロレックスなどのブランド時計、ブランド品全般、切手、古銭、絵画、骨董品全般の査定を得意とする。
2021年より自社ブランドである「高価買取専門店 まねきや」をリリースし、全国に展開。
「売るはめぐる」をコンセプトにした、買取専門店である当店を一人でも多くの方に体感していただくために、私の約15年間の業界経験の全てを注ぎたいと思っております。