「5円玉のなかで価値のある年号は?」「希少価値の高い硬貨とはどういうもの?」と気になったことのある方もいるのではないでしょうか。
5円玉は、発行された年代によってデザインや形状などが異なります。なかでも発行枚数の少ないものは、高値で取引される傾向にあります。自宅にある5円玉も、実は貴重な硬貨の一つかもしれません。
この記事では、5円玉の価値のある年号とそれぞれの硬貨の概要、価値の高い5円玉の特徴などをご紹介します。高価買取につながるポイントや、デリケートな古銭の保存方法も解説しているため、ぜひ最後までご覧ください。
5円玉の価値ある年号一覧
はじめに、5円玉のなかで価値のある種類と、その概要をご紹介します。
名称 |
発行期間 |
特徴・デザイン |
価値の目安 |
旧五円玉 |
明治3年~4年 |
龍の図柄、金90%、明瞭ウロコは特に希少 |
非常に高価(数十万円~) |
新五円玉 |
明治30年~昭和5年 |
「五圓」表記、日章と八稜鏡、金含有量は旧の半分 |
昭和5年発行は数百万円の例あり |
五円黄銅貨 |
昭和23年~24年 |
黄銅製、穴なし、国会議事堂・ハト・梅花 |
一般的には数百円(未使用品) |
五円黄銅貨 |
昭和24年~33年 |
筆文字風(フデ五)、楷書体 |
昭和27年・32年は価値が高く1万円~も |
五円黄銅貨 |
昭和34年~現在 |
ゴシック体文字、現行流通 |
基本は額面通り、平成22~25年は500円~ |
アルミフデ5 |
昭和26年 |
試鋳貨、アルミ製、現存数枚のみ |
未使用なら100万円ほど |
財務省放出金貨 |
平成17年~20年 |
旧・新五円玉を含む金貨、特殊ケース封入 |
高額取引されることがある |
1.旧五円玉:明治3年~4年
明治3年~4年に発行された旧五円玉は、日本初の5円玉です。素材の90%に金が使用されており、発行枚数も少ないことから高い価値が認められています。
龍の図柄が描かれているのが特徴的です。また、そのなかでも龍の図柄がはっきりと描かれた「明瞭ウロコ」と呼ばれるものは、より希少価値が高くなっています。
ちなみに旧五円玉は、明治3年~4年に発行されたものと、明治5年~30年に発行されたものの2種類あります。どちらも重さは同じですが、あとに発行された旧五円玉のほうが直径は小さいです。
2.新五円玉:明治30年~昭和5年
明治30年~昭和5年にかけて発行された新五円玉は、表面に「五圓」の額面、裏面に日章図と八稜鏡がデザインされています。金の含有量は旧五円玉の半分ほどですが、発行枚数が少ないことから、希少性の高い5円玉として人気を集めています。
特に、昭和5年に発行されたものは価値が高く、数百万円で取引された事例もあるほどです。
3.五円黄銅貨(穴なし):昭和23年~24年
昭和23年~24年にかけては、五円黄銅貨と呼ばれる穴なしの5円玉が発行されました。発行期間は2年間と短いものの、流通枚数が多くそれほど希少性はありません。
とはいえ、未使用品であれば数百円で買い取ってもらえる可能性はあるでしょう。表面には国会議事堂、裏面にはハトや梅花が描かれています。
4.五円黄銅貨(楷書体):昭和24年~33年
昭和24年~33年にかけて発行された五円黄銅貨は、筆で書いたような楷書体の文字が刻印されているのが特徴です。「フデ五」とも呼ばれています。
特に昭和27年と昭和32年に発行されたものは、価値が高めです。昭和27年発行の五円黄銅貨は、未使用であれば1万円以上で取引される場合もあります。
5.五円黄銅貨(ゴシック体):昭和34年~現在
昭和34年から現在まで発行されている五円黄銅貨は、ゴシック体の文字が刻印されています。現在も流通しているため、基本的に額面以上の買取価格は望めません。
ただし、平成22年~25年に発行されたものは価値が高く、500円以上で取引される場合もあります。
6.アルミフデ5:昭和26年
昭和26年に発行された「アルミフデ5」と呼ばれる5円玉は希少性が高く、未使用品であれば100万円ほどの値段が付く可能性があります。
アルミフデ5とは、「試鋳貨」と呼ばれる見本の5円玉です。一般的な5円玉と違い、アルミニウムで作られています。現在残っているのは世界で数枚といわれているため、見つけた場合は一度鑑定してもらうとよいでしょう。
7.財務省放出金貨:平成17年~20年
財務省放出金貨とは、平成17年~20年にかけて財務省がオークションに出品した、旧五円玉・新五円玉を含む近代金貨のことです。壊さないと開けられない特殊ケースに封入されていて保存状態が良好なので、市場でも高値で取引される可能性が高いでしょう。
ちなみに、特殊ケースに封入されている理由は、ほかの金貨との差別化を図るためといわれています。
元号の変わり目の5円玉は価値が高い?
一定の注目が集まる、元号の変わり目の5円玉。「希少性がありそう」と思う方もいるかもしれませんが、実際の価値は発行枚数や状態によって異なります。ここでは、各元号の変わり目に発行された5円玉の特徴と、コレクター市場での価値についてご紹介します。
1.昭和64年の5円玉
わずか7日間しかなかった昭和64年の5円玉は、希少価値が高いと感じるかもしれません。しかし、実際には約6,700万もの枚数が発行されており、それほど珍しいものではないのです。そのため、額面相当の査定となるのが一般的でしょう。ただし、未使用品や美品はコレクターに人気があり、額面以上の価格になる可能性があります。
2.平成元年の5円玉
こちらも約9.6億枚が発行されており、希少価値は高くありません。元号が変わった初年のため一定の注目度があるものの、市場価格は額面相当です。プレミア価格が付くのは、未使用のミントセットなど、状態が非常に良い場合に限られます。
3.平成31年の5円玉
平成最後の年である平成31年の5円玉は、その期間が短かったことから、比較的発行枚数も少なめ。記念的な意味合いから、一部のコレクターには需要があります。特にきれいな状態のものは価値があるとされ、額面よりも高値で取り引きされているケースも見られます。
4.令和元年の5円玉
新元号初年である令和元年に発行された5円玉は、記念や保存目的で取っておく方も多い硬貨です。一定の発行枚数はありますが、まだまだ新しい硬貨のため、未使用やピカピカのものなど、状態が良ければ若干の価値が付くことがあります。
価値の高い5円玉の特徴
5円玉のような硬貨の価値は、発行された年号だけで決まるわけではありません。ここでは、価値の高い5円玉の特徴を3つご説明します。
1.記念硬貨
記念硬貨は特定のイベントを記念する際に発行される硬貨のことです。発行枚数が限られているうえ、そのタイミングにしか発行されないことから価値が高くなりやすい傾向です。
発行枚数が少ないものに関しては、特に高値で取引されています。 価値の高い記念硬貨について詳しく知りたい方は「記念硬貨の価値とは?高価買取の秘訣まで徹底解説」の記事も併せてご覧ください。
2.希少な素材を使用している
5円玉の素材は銅と亜鉛が一般的です。そのため、金やアルミニウムのような希少素材の5円玉は価値が高く、高値で取引される傾向にあります。具体的な買取金額は、重量や大きさで決められることがほとんどです。
記念硬貨のなかにも、希少な素材を使用しているものは多々あります。
3.エラーコイン
エラーコインとは、製造過程のミスによる不良品のことです。通常であれば検品の際に弾かれるため、私たちの手に渡ることはありません。しかし、ごく稀に市場に出回るケースがあります。 出回る数自体が大変少ないため、コレクターからの人気も高く、高価買取の対象になりやすいでしょう。
価値の高い5円玉のエラーコインには、以下のようなものがあります。
- 穴ズレ(穴が中心からズレている)
- 穴なし(本来あいているはずの穴がない)
- 角度ズレ(表面と裏面でデザインの角度が異なる)
- 影打ち(表面と裏面が同じデザインになっている)
- ヘゲエラー(硬貨の表面の一部がめくれた状態になっている)
また、エラーコインはミスの度合いが大きいほど買取価格が高くなる傾向にあります。
5円玉を高価買取してもらうためのポイント
5円玉の買取価格を上げる、もしくは買取価格を下げないようにするには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。
以下では、高価買取してもらうためのポイントを4つご紹介します。売却を考えている方は参考にしてください。
1.付属品がある場合はセットで売る
特別な硬貨のなかには、専用の箱やケースなどが付属されているものがあります。これらの付属品や証明書・鑑定書は硬貨の価値を高められるため、持っている場合は一緒に査定してもらいましょう。
付属品がすべてそろっていれば、買取価格が大幅に上がることも考えられます。
2.状態が良いものを売る
硬貨の状態は、買取価格に大きな影響を与えます。
5円玉自体に価値があったとしても、状態が悪ければ買取価格も下がる可能性があります。反対に、傷や汚れが少なく良好な状態の硬貨は高価買取されやすいでしょう。そのため、扱い方や保存方法には十分注意しましょう。
保存方法については、のちほど詳しくご説明します。
また、なるべく早めに買い取りに出すことも大切です。5円玉は金属でできている分、長年放置していると経年劣化によりサビてしまう可能性があります。
3.無理にきれいな状態に戻さない
売却する際、「少しでもきれいな状態にしたほうが良いのでは」と感じるかもしれませんが、なるべくそのままの状態で買い取りに出しましょう。専門知識のない方が磨いてしまうと傷が付き、かえって価値を下げてしまうおそれがあります。
磨きすぎると貨幣損傷等取締法に抵触し、罰せられる可能性もあるため注意が必要です。
古銭の買取では、「製造時の状態をどれだけ維持できているか」が一つのポイントになるため、汚れが気になっても、そのままの状態で買い取りに出すのが賢明です。
4.買取実績が多い業者を選ぶ
古銭の買取専門業者や、買取実績の多い業者を選ぶことも重要です。豊富な知識や経験から古銭の価値を正しく見極め、公正な価格を提示してくれるはずです。
ユーザーの口コミや古銭に詳しい鑑定士が在籍しているかなどをチェックしておくと、安心して取引ができるでしょう。
また査定の基準や実際の買取価格は、業者によって異なります。少しでも高く売りたいなら、複数業者への見積もり依頼をおすすめします。
買い取りまでに気を付けるべき5円玉の保管方法
5円玉をはじめ、硬貨は製造年数が経過したものもあるため、保管方法や扱いには十分な注意が必要です。買取価格を下げないよう、以下の3点を必ず覚えておきましょう。
1.手で直接触らない
古銭を扱う際は、手で直接触らないようにしましょう。手で直接触ってしまうと、皮脂や汚れが付着して酸化・変色の原因になります。現在の状態を維持するためにも、きれいな布や手袋越しに扱う、もしくはピンセットを使用するのがおすすめです。
素手で触ってしまった場合は、やわらかい布で優しく拭き取っておきましょう。
2.湿気が多い場所や日の当たる場所では保管しない
湿気が多い場所での保管は、サビやカビが発生する原因になります。また、直射日光や紫外線が当たる場所で保管すると、日焼けや変色につながるおそれがあります。いずれも古銭の状態を悪化させてしまうため、避けるようにしてください。
理想的な保管場所は、風通しの良い冷暗所です。湿気が気になる場合は除湿剤を活用するのもよいでしょう。
保管場所の環境を整えれば、古銭の美しさや価値を未来に引き継ぐことができます。
3.コインホルダーで保管する
古銭を裸のままにしていると、酸化して状態が悪くなる可能性があります。保管する際は、コインホルダーやコインカプセル、専用のアルバムを使うのがおすすめです。これらのアイテムは、皮脂の付着や物理的な損傷から古銭を守ってくれるだけでなく、収集品としての見栄えも良くしてくれます。
売却を考えている方にもコレクションを楽しみたい方にも、適切な保管用具は必須といえます。
5円玉の買い取りはまねきやがおすすめ
5円玉の買い取りには業者選びが重要です。「どこに依頼すべきか迷っている」という方も多いでしょう。そこでおすすめしたいのが、高価買取専門店まねきやです。
まねきやは、豊富な買取実績を誇る高価買取専門店です。専門知識のある鑑定士が一つひとつ丁寧に査定し、お客様の大切な硬貨の価値を見極めます。
以下では、まねきやがおすすめの理由を2つお伝えします。
1.買取価格が高い
まねきやは「高価買取専門店」と謳っているとおり、他店よりも高い買取価格を目指して日々努力しています。日本国内はもちろん海外にも販売ネットワークが存在するため、最新の市場情報を取り入れた適正価格の提示が可能です。
実際にまねきやを利用したお客様からも、「想像していたより高く買い取ってもらえた」「他店より買取価格が高かった」といったお声をいただいています。
2.LINEで簡単査定が可能
まねきやでは、LINEで簡単に査定依頼することもできます。品物の写真を撮って送ると最短10分で査定結果がわかります。「サクッと買取価格が知りたい」「何度も店舗に足を運べない」という方にぴったりです。
査定は無料なので、自宅に売りたい品物がある方はぜひ一度ご利用ください。

この記事の監修者
水野 政行 | 株式会社水野 代表取締役社長
高価買取専門店 まねきや 最高責任者・鑑定士
今まで 54,750点以上の査定実績。
金・貴金属・宝石全般、ロレックスなどのブランド時計、ブランド品全般、切手、古銭、絵画、骨董品全般の査定を得意とする。
2021年より自社ブランドである「高価買取専門店 まねきや」をリリースし、全国に展開。
「売るはめぐる」をコンセプトにした、買取専門店である当店を一人でも多くの方に体感していただくために、私の約15年間の業界経験の全てを注ぎたいと思っております。