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古いお札に価値はある?高く売れる旧紙幣や古紙幣の特徴や相場を紹介

2024.03.01



自分が持っている古いお札にどれくらいの価値があるのか、気になっている方もいるかもしれません。古いお札には、歴史的価値や希少価値によって、額面以上の価値が付くことがあります。
この記事では、古いお札の価値や高く売れるお札の特徴、代表的なお札の相場を紹介いたします。手もとの古いお札の売却を検討している方は、ぜひご参考にしてください。

旧紙幣・古紙幣とは?

一般的に、旧紙幣・古紙幣とは年代が古く、現在ではもう使われていない通貨を指します。日本で、お札=紙幣が使われるようになったのは明治時代のことです。明治以降に発行されたもので、今は使われていない紙幣を旧紙幣・古紙幣と呼んでいます。
また、旧紙幣や古紙幣にはさまざまな形状やデザインがあり、それぞれのお札には発行当時の時代背景や歴史的な出来事、文化などが反映されています。
旧紙幣と古紙幣の違いは、通貨として使用できるかどうかです。旧紙幣は普段は使われていませんが、現金として使用できます。例えば、聖徳太子の1万円札であれば、1万円のショッピングに利用可能です。一方、古紙幣は額面にかかわらず、通貨としての利用はできません。
このように、明治時代に作られた古い紙幣であっても、通貨として使用可能であれば、古紙幣ではなく旧紙幣と呼ばれます。
なお、通貨として利用できるかどうかは、日本銀行や財務省のホームページなどで確認できます。例えば、20242月現在、大黒天が描かれた明治18年発行の旧1円券(※)は、財務省のホームページに掲載されている情報によれば、通貨として使用可能です。
参考:財務省「昔のお金は使えますか」
https://www.mof.go.jp/faq/currency/07ad.htm
ただし、旧紙幣は、コレクション品としての価値が高い可能性があります。そのため、普通にお金として使ってしまうと、実際の価値よりも損をするかもしれない点に注意しましょう。
また、歴史的な価値や美術的な価値がある古い紙幣は、多くのコレクターの注目を集めています。

価値が高い旧紙幣・古紙幣の特徴


価値が高い旧紙幣・古紙幣にはいくつかの特徴があります。ここでは代表的な特徴を紹介しましょう。

希少性が高い紙幣

発行された枚数や現存する枚数が極めて少ないケースや、特定の条件の下で限定的に発行されたケースでは、その紙幣の価値が高くなることがあります。希少価値の高い紙幣は市場にめったに出回らず、需要が供給を上回るのが一般的です。
また、100枚の束になった帯付きの紙幣なども、旧紙幣・古紙幣では非常に珍しく、希少性が高いとされています。

歴史的な出来事や人物を記念した紙幣

歴史上の出来事を記念した紙幣や、特定の人物を称えた紙幣などは、その時代の雰囲気を感じさせるお札として人気があります。そのため、高い価値が付きやすいことが特徴です。

美術的な価値が高いデザインの紙幣

有名なアーティストがデザインした紙幣や、デザイン自体が優れている紙幣は、美術的な価値が高いことがあります。デザイン性に優れた紙幣は、古銭・古札コレクターだけでなくアートコレクターにとっても魅力的で、価値が高いといえるでしょう。

エラーや誤刷が含まれている

エラーや誤刷(印刷ミス)がある紙幣は、コレクターの間で人気があります。通常、エラーや誤刷があっても、市場に出回る前に取り除かれます。そのため、極めて珍しいお札といえるでしょう。
エラーや誤刷には、紙が折れた状態で印刷されたため、端のカットが不完全で余分な紙が残っている「耳付き」のものや、インク汚れや印字にズレがあるもの、表裏で番号が異なっているものなどがあります。

保存状態の良い紙幣

古いお札は経年劣化が進んでいると考えられますが、保存状態によっては傷みが少なく、きれいな状態で残っていることがあります。そのような場合、お札の価値が高くなります。未使用で保存状態が良ければ、さらに高くなるでしょう。

価値の高い旧紙幣・古紙幣(日本編)


ここでは、価値が高い日本の旧紙幣・古紙幣を4つ紹介します。

旧国立銀行券

旧国立銀行券は、古紙幣のなかでも最も価値が高いといわれています。1873年から「兌換紙幣」として発行されています。兌換紙幣とは、金との交換ができる紙幣のことです。
この紙幣は、日本が金本位制を採用した際の象徴ともいえるでしょう。発行された枚数が少なく、1899年には使用が禁止されました。回収が進んだため、現存する枚数も少ないといわれており、保存状態によってはかなりの価値があります。
例えば、5円札の未使用品の価値は150万円程度であり、さらに20円札の未使用品は2,000万円程度の価値があります。

大黒札

大黒札とは、1885年から発行された日本銀行の最初の紙幣です。券面には大黒天が描かれており、通称「大黒札」と呼ばれています。正式には「日本銀行兌換銀券」といい、「兌換銀行券」などとも呼ばれます。
この紙幣は、金ではなく銀との交換ができるもので、券面の色味は偽造防止のために青インクで印刷されているのが特徴です。
大黒札の種類は、1円札、5円札、10円札、100円札の4種類です。1円札は前述したように通貨として使用できるので、「旧紙幣」と呼ばれ、ほかは「古紙幣」と呼ばれます。状態によって異なりますが、一般的に100円札は数百万円の価値になることがあります。5円札と10円札の場合は数十万~百万円程度、1円札は数万~数十万円程度です。

分銅 5円紙幣

分銅 5円紙幣は、1888年から発行された日本銀行の兌換銀券で、券面には菅原道真が描かれています。表面中央には分銅のようなデザインがあるため、「分銅 5円」と呼ばれています。この紙幣は希少性が非常に高く、状態の良いものだと150万円近くになる可能性もあるでしょう。

大和武尊 千円紙幣

大和武尊千円は、1942年から1946年の戦時中から終戦直後にかけて発行された昭和時代の古紙幣です。正式には「兌換券甲号1000円」と呼ばれています。券面には大和武尊の人物が描かれ、建部大社の絵柄も特徴です。戦時中の状況で高額な紙幣として発行されたものの、短期間で使用が終わり、回収が進んだので希少性が高くなっています。そのため、数万円~数十万円になることもあります。

価値の高い旧紙幣・古紙幣(海外編)

ここでは、価値の高い海外の旧紙幣・古紙幣を紹介します。

ソビエト連邦の紙幣

かつてのソビエト連邦(ソビエト社会主義共和国連邦)は、アメリカとの間で東西冷戦を繰り広げた社会主義陣営の超大国でしたが、1991年に崩壊しました。1922年の設立から約70年間発行されたソビエト連邦の紙幣は、今ではもう発行されていませんが、高い人気を誇っています。
ルーブル紙幣は、1ルーブル、5ルーブル、10ルーブル、50ルーブル、100ルーブル、500ルーブル、1000ルーブルなどの額面の紙幣がありました。

ペンゲー紙幣

ペンゲー紙幣は、1927年から1946年にかけてハンガリーで使われていた紙幣です。第二次世界大戦の終わりには、ハイパーインフレーションが起こり、非常に高額な紙幣も発行されました。
実際には、1億兆に相当する1垓ペンゲーまで発行されています。さらに計画では、その10倍の10億兆に相当する10垓ペンゲーまで用意されていました。
しかし、ペンゲーの価値が急激に暴落したため、実際にはそのような高額な紙幣でもあまり価値がありませんでした。これらのペンゲー紙幣は、通貨としての価値よりも古いお札としての価値が高いとされています。

ディナール紙幣

イラクの通貨であるディナール紙幣は、1931年から発行されています。特にサダム・フセイン元大統領の顔が描かれた紙幣はコレクターの間で人気があり、高額で取引されることがよくあります。

旧紙幣・古紙幣を売る方法は?

ここでは、古いお札を売る方法を紹介します。売却場所はいくつかありますが、それぞれの特徴を知ることが大切です。

専門の買取業者

旧紙幣・古紙幣を売る方法として、一般的におすすめできるのが専門の買取業者を利用した売却方法です。買取業者は紙幣の額面価値ではなく、プレミアムを考慮して買取価格を査定します。そのため、旧紙幣・古紙幣の価値を正確に判断し、価値に見合った高値を提示してくれる可能性が高いでしょう。
取引方法には、おもに以下の3つがあります。

  • 店頭買取:自分の都合の良いタイミングで買取店に持ち込み、査定から代金の受け取りまで行なう
  • 出張買取:自宅まで査定スタッフが訪問し、その場で査定を受け、代金を受け取る
  • 宅配買取:宅配キットなどで送付し、査定を受けて金額に納得すれば、代金が振り込まれる

ただし、通貨として使用できる日本の旧紙幣は、現金書留以外の方法で送ることができません。そのため、宅配買取には注意が必要です。

オークションサイト

インターネット上のオークションサイトで旧紙幣・古紙幣を出品すると、多くのコレクターに見てもらえるので、売りやすくなります。価格の決め方は、価格を決めて即決で売る方法と、オークション形式で売る方法の2種類です。
また、オークションサイトでは専門家に査定してもらうわけではないため、思ったより高く売れないことや、予想より安値で落札されることがあります。さらに、落札者とのやり取りに手間がかかるうえ、いたずら入札や未払いのリスクもあるため、注意が必要です。

フリマアプリ

フリマアプリもオークションサイトと同様に、インターネット上で手軽に売却できる方法です。オークションサイトでは入札期間が終わるまで待つ必要がありますが、フリマアプリでは購入者がいればすぐに取引できます。ただし、手間やリスクはオークションサイトとあまり変わらないでしょう。

銀行(両替)

銀行などの金融機関では、古いお札のなかで通貨として使用できる旧紙幣の交換が可能です。ただし、厳密には売買ではなく「両替」と呼ばれます。つまり、旧紙幣の額面どおりと同じ価値で新しいお札と交換されます。
ただし、額面よりも高い価値がある場合、両替すると損をしてしまうことがあるので、気を付けましょう。また、両替には手数料がかかるケースがあり、結果的に額面よりも少ない金額を受け取る可能性もあります。

まとめ

旧紙幣・古紙幣のなかには、思いがけないほど高い価値が付くものがあります。特に希少性の高いお札、記念的なお札、ほかにも限定的なお札やエラーのあるお札などは、高額で取引されやすいです。
また、旧紙幣・古紙幣を売る方法はいくつかありますが、専門の買取業者ならその価値を正しく査定してくれます。
今すぐ売るつもりはなくても、お手もとの旧紙幣・古紙幣を査定してもらい、適正な価値を知っておくとよいでしょう。査定額に満足した場合は、その場で売ることもできます。

この記事の監修者

水野 政行 | 株式会社水野 代表取締役社長

高価買取専門店 まねきや 最高責任者・鑑定士

今まで 54,750点以上の査定実績。
金・貴金属・宝石全般、ロレックスなどのブランド時計、ブランド品全般、切手、古銭、絵画、骨董品全般の査定を得意とする。
2021年より自社ブランドである「高価買取専門店 まねきや」をリリースし、全国に展開。 「売るはめぐる」をコンセプトにした、買取専門店である当店を一人でも多くの方に体感していただくために、私の約15年間の業界経験の全てを注ぎたいと思っております。