1度は耳にしたことがあるフランスのラグジュアリーブランド「シャネル」。そのルーツとは、なぜここまでの知名度を誇っているのか、簡単にまとめてみました。
シャネルは1910年に創業
シャネルの巣業者は”ココ・シャネル”でも知られていますが、本名はガブリエル・ボヌール・シャネル。”ココ”とは諸説ありますがフランス語で”可愛らしい”を指すようです。
1910年、ココシャネルは帽子店として「シャネル モード」をオープンします。女性向けにフィットする帽子がなかったことに、違和感を覚えたためだそうです。世の人々のインサイトを掴んだ帽子は、瞬く間に人気を集め、多くの俳優に愛されました。
1912年ブティックをオープン
オープンした場所は、ドーヴィル。日差しの強いリゾート地です。そこでは帽子はもちろん、スポーツウェアを発売しました。これまで男性肌着用としか考えられていなかった素材を、アパレルに転換した画期的なものでした。このことが人々のライフスタイルの変革をもたらしました。
1916年オートクチュールを開始
まず、オートクチュールとは簡単に言うと「オーダーメイド」です。現在、デパートなどで販売されている洋服は、既製服(プレタポルテ)にあたります。
シャネルに限った話ではありませんが、プレタポルテの時代があったからこそ、パターン化され既製服を安く買えるというわけだったりします。
先に述べたスポーツウェア、すなわちジャージー素材を用いたコレクションを展開します。使い勝手がよく、シンプルで無駄のないデザインながらも華奢で可愛らしく見えるシルエットは好評を集めました。
1921年に香水「シャネル N°5」を発表
なぜ「5」なのかは不明な点が多いそうです。シャネルはコレクションを一度やめ、1954年に再開します。最初のルックは、数字の「5」をあしらったものでした。なにか由来があるのかもしれません。
現在でも大人気のこの香水は100年以上も前から作られています。また1921年といえば第一次世界大戦終息直後です。そんな閉塞感のある時代に人気を誇ったわけですから、その凄さが伺えます。
そして、時代は飛びますが1952年にアメリカの『ライフ』誌がマリリン モンローを取材した際、「(寝るときは何を着ていますか?)シャネル N°5だけ」と答えたそうです。これを契機に人気がさらに加速したとか。
まだまだあるココ・シャネルの発明
まずは、1955年のハンドバッグ「2.55」。名前の由来は年号から。ハンドバッグやクラッチバッグなど片手が塞がるバッグが良しとされている時代でした。それでも自由に両手が使えるようにとこのバッグが生み出されました。
他にも、1956年ツイードスーツの開発です。シャネルの代名詞とも言えるフチが彩られたスーツは伸縮性のみならずフェミニンなデザインで発明と呼べるものでした。
続く1957年のバイカラー シューズ。つま先を黒に、ソールをベージュにすることで脚を長く美しく見せるようデザインされました。
まだまだココ・シャネルが作り出したアイテムは数多く存在します。香水も数多くの種類があり、ビューティ分野でも数多くの功績があります。
そんなココ・シャネルが大事にしてきたこととは、「解放」です。男性社会、貴族社会、その他種々の問題。それらをものづくりの観点から打破してきた強い女性こそココ・シャネルであり、世の人々を惹きつけるのではないでしょうか。
カール ラガーフェルド氏の登場
ココ・シャネルが1971年年に逝去し、シャネルのブランド価値も低迷していきました。そこで白羽の矢が立ったカール ラガーフェルド氏。まず最初にココ・シャネルの追悼を祈った香水「ココ」を制作。
その後オートクチュールと共にプレタポルテの販売に乗り出し、シャネルのスタイルを引き継ぎ、進化させました。そしてココ・シャネルが生み出した「2.55」を改良し「マトラッセ」として新たに売り出すなど、シャネルの遺産の惜しげもなく発揮し、今日のシャネルの大成功へと導きました。
また、カール ラガーフェルド氏は2019年に逝去されましたが”モード界の皇帝”として語り継がれています。
まとめ
ココ・シャネルは、”解放”をテーマとしたアイテムを世に打ち出し実績を作る強い女性でした。アイテムはもちろん、その姿に憧れる方も多いと思います。
カール ラガーフェルド氏もその一人であったかもしれません。実家やおうちの物置きなどにシャネルのバッグが眠っていないかチェックされてみてはいかがでしょうか。
この記事の監修者
水野 政行 | 株式会社水野 代表取締役社長
高価買取専門店 まねきや 最高責任者・鑑定士
今まで 54,750点以上の査定実績。
金・貴金属・宝石全般、ロレックスなどのブランド時計、ブランド品全般、切手、古銭、絵画、骨董品全般の査定を得意とする。
2021年より自社ブランドである「高価買取専門店 まねきや」をリリースし、全国に展開。
「売るはめぐる」をコンセプトにした、買取専門店である当店を一人でも多くの方に体感していただくために、私の約15年間の業界経験の全てを注ぎたいと思っております。