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チケットの転売は違法?バレる理由や違法なケースを紹介

2024.06.30

チケットの転売は、違法行為とされています。なぜ一度購入したチケットを他者に売ってはいけないのか、具体的な理由はわからない方も多いのではないでしょうか?

転売がいけない理由と、違法になるケースを知ることでトラブルを防止しましょう。特に購入したものの、参加できなくなったイベントやコンサートのチケットを買い取ってほしいと考えている人は、十分注意が必要です。

チケットの転売は違法?

チケットの転売は、多くの国や地域で違法とされています。特に、定価以上の価格でチケットを販売することは禁止されています。

このような規制は、正規の購入者がチケットを入手しやすくすることが大きな目的です。チケットの購入希望者が多くても、転売目的で何枚も購入すれば、その分競争率が高まります。

するとどうしてもコンサートに行きたいファンが、転売でもチケットを買おうとする事態が起こります。定価以上の価格でも購入したいファンが一定数いるため、トラブルになりやすいのです。

また、興行主やアーティストの権利を守るためにも、チケットの転売は違法となっているのです。

転売した場合の罰則

チケットの転売が発覚した場合、厳しい罰則が科されることがあります。

罰則の内容は国や地域によって異なりますが、一般的には罰金や懲役刑が含まれます。

ちなみに日本では「チケット不正転売禁止法」に基づき、違反者には1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科される可能性があります。

「チケット不正転売禁止法」は、2019年6月14日に新しく制定されました。

国内の芸能やスポーツイベントのチケットのうち、興行主の同意がなければ有償譲渡が禁止されているのです。

禁止される行為は
・特定興行入場券を不正転売すること
・特定興行入場券の不正転売を目的として、特定興行入場券を譲り受けること

引用:政府広報

この特定興行入場券は、券に直接「有償譲渡を禁止する」旨が明記されています。特に座席が指定されているチケットなら、指名や連絡先などを確認するなどして、購入者の券面にも名前が記載されています。

実際にイベントに参加する人以外は、たとえ購入したとしても入場を規制したり、チケットを使えないようにしたりと対策をとっています。

かつてチケットの転売は「ダフ屋行為」と呼ばれてきました。今までは都道府県ごとの迷惑防止条例によって取り締まられていたものの、インターネット上の売買によって場所を選ばず転売できるようになりました。

不当な高額転売などを防止するためにこのような厳しい罰則は、違法な転売行為を抑制するための重要な手段になっているのです。

チケット転売がいけない理由

チケットの転売は、興行主やアーティストに不利益をもたらすため禁止されています。

また本当にチケットを必要とする消費者が購入できない状況は、定価以上の価格を支払うことが大きな負担になります。また、転売チケットの譲渡先が見つからなければ、そこは空席になってしまうのです。

「安く仕入れて高く売る」ことは、売買の基本ではありますが、最初から高く売ることを目的として、チケットの転売によって生計を立てることは不正転売になります。

チケットの転売は売る方も買う方も違法となる

チケットの転売で気をつけたいことは、売る側だけでなく買う側にも違法行為になるリスクがあること。

もし高額の転売チケットを購入する人がいれば、儲けが出ると模倣する転売ヤーが続々と現れてしまいます。

すると本来チケットを購入したい人々は購入できない確率が高まり、興行主が提示する価格以上を支払わなければ、イベントやコンサートに参加できない状況になりかねないのです。

どうしてもコンサートやイベントに行きたい気持ちのために、高額の転売チケットを購入することは、違法行為の助長なのです。

法律に触れる行為を避けるため、正規の手段でチケットを入手することが重要です。

チケットの転売が違法になるケースとは

法律としては、「特定興行入場券の不正転売」及びこれを目的として特定興行入場券を譲り受けることを禁止しています。

さらにわかりやすく、違法になるケースについて見ていきましょう。

定価より高額で売る

定価より高い価格でチケットを転売することは、ほとんどの国や地域で違法とされています。

本来、安く仕入れたものを高く売って利益を出すことは、商売の基本であり不当ではありません。

ただし、これは工業製品など生産数を調整できるものに対してできる販売方法です。イベントやコンサートは、あらかじめ座席数が決まっているもの。しかも、物質的なものではないため、追加の生産ができません。

つまり枠が決まっているというチケットの供給数が限定されている中で、転売目的の購入者が増えれば需要に応えられません。

過剰な価格高騰につながり、転売目的の人が儲かり、イベントやコンサートに行きたい人々が損をする形になってしまうのです。

これは消費者を守るための措置であり、利益目的による買い占めの防止につながるのです。

興行主の同意がない

基本的に、興行主の許可なくチケットを転売することも違法行為です。トラブル防止のために、公式に許可されたリセールサイトを利用することが推奨されているのです。

ただし、どうしても事情があってイベントに参加できなくなった場合、定価でチケットを譲るなどの場合は、許可されているところもあります。

転売行為を業としている

業としてチケットの転売を行うことは、無許可営業として処罰される可能性があります。

このようにチケットを大量に購入し、売却によって利益を得ることは個人事業主の商売と同じです。そのため、届け出などを出さずにチケットを購入し、高額転売することは無許可営業なのです。

特に一度ではなく、継続的に大量のチケットを転売する行為は、利益目的の購入だと判断しやすく、違法行為として摘発されています。

チケットの転売での逮捕事例

チケットの高額転売防止のための「チケット不正転売禁止法」の施行により、高額転売による逮捕事例も増えています。

たとえば、近年ではワールドベースボールクラシック(WBC)のチケットを定価の20倍で転売したとして、無職の男が書類送検された事例があります。

ほかにも宝塚歌劇団のチケット転売、Snow manといった人気のアーティストのチケット転売でも逮捕者がいます。

違法な転売行為は、罰金や懲役刑などの厳しい処罰が科されることがあり、転売しないことはもちろん転売チケットを消費者が買わないことも重要です。

チケットの転売はどうやってばれる?

チケットの転売は、SNSやオンラインプラットフォームでの取引履歴から発覚することがあります。

特に開催日が迫っているイベントやコンサートは、SNSで譲渡先を探していることが多く、DMなどでやりとりをしているケースがほとんどです。

さらに高額チケットを購入したものの、料金だけ支払ってチケットを受け取れないなどの事態から、事件が発覚するケースも多くあります。

特に興行主や警察が監視している場合もあるため、どのような状況でも許可されていない転売行為はNGです。

転売チケットを買うとやばい?

転売チケットを買うことは違法行為になるだけでなく、さまざまなリスクがあります。

どれだけ参加したいイベントやコンサートでも、トラブルに巻き込まれたり犯罪行為だと見做されたりすれば、犯罪者になりかねません。

使えない場合がある

転売チケットは、入場時に無効とされるリスクがあります。

興行主が転売を禁止している場合、転売だと判断されればたとえチケット自体は本物でも入場できないのです。最近はチケット不正転売禁止法により、チケットに氏名や連絡先が明記されていたり、身分証の提示が必要だったりするイベントが増えています。

チケットの情報と、入場者の個人情報が合わなければ、転売ヤーから購入したチケットだとすぐにバレてしまいます。最悪の場合、購入した消費者が罰則を受けるリスクもあるのです。

売り手とトラブルになる可能性がある

転売チケットを購入すると、売り手との間でトラブルが発生する可能性があります。

特に、チケットが偽造品であった場合や、料金を支払った途端連絡がとれなくなったというケースもめずらしくありません。

SNSは簡単にアカウントを削除したり、相手をブロックできたりするため、連絡がつかなくなることが多いのです。見知らぬ相手との取引はリスクが高いと自覚し、売り手とのトラブルを避けるためにも転売チケットは購入しないと決めましょう。

公演中止の際に返金されない可能性がある

公演が中止となった場合、転売チケットの購入者は正規ルートでの返金が受けられないことがあります。

購入者の個人情報がきちんと管理されているため、転売ヤーの購入時の情報と、転売チケットの購入者との情報が合わなくなるのです。

すると、転売チケットだと判断されて、返金や振替の開催時に入場を拒否されるリスクがあるのです。だからこそ、チケットは必ず公式販売元から直接購入する方が安全です。

チケットを安全に売る際は公式公認のリセールサイトを利用する

チケットを売る際は、公式公認のリセールサイトを利用することがおすすめです。

たとえば宝塚歌劇団は、チケットトレードリセール用のサイトを通じてなら、購入済みのチケットを売却やトレードできるのです。

高額な転売チケットは売られておらず、定価でのやりとりになるため違法行為を避け、安心して取引を行うことができます。

また、相手の連絡先などもサイトを通じて管理されているため、途中で連絡がとれなくなった、チケットを購入したものの届かなかったといったトラブルも防げるのです。

 まとめ

チケットの高額転売は年々トラブルが増加しており、社会問題の1つといえます。しかし、法律が制定されるなどチケットの管理も厳しくなり、トラブルを回避できる手段も増えています。

また、万が一転売チケットに関するトラブルに巻き込まれたら、国民生活センターの消費者ホットラインに相談しましょう。

特にはじめから代金をだまし取ることが目的の転売は、詐欺行為にあたるため、警察の相談専用ダイヤルに相談してみることもおすすめです。

 

この記事の監修者

水野 政行 | 株式会社水野 代表取締役社長

高価買取専門店 まねきや 最高責任者・鑑定士

今まで 54,750点以上の査定実績。
金・貴金属・宝石全般、ロレックスなどのブランド時計、ブランド品全般、切手、古銭、絵画、骨董品全般の査定を得意とする。
2021年より自社ブランドである「高価買取専門店 まねきや」をリリースし、全国に展開。 「売るはめぐる」をコンセプトにした、買取専門店である当店を一人でも多くの方に体感していただくために、私の約15年間の業界経験の全てを注ぎたいと思っております。