意外と普段触れているものの中にも、高価買取が期待できる可能性があることを知っていますか?
身近に高く売れるものの1つが10円玉です。10円玉が作られた年や、レアな状態のものだと本来の価値よりも高値で売れる可能性があるのです。 この記事では知っておきたいレアな10円玉をご紹介します。レアな可能性が高い年代、その理由とギザ十について解説しますので、ぜひ参考にしてください。
昭和61年の後期の10円玉はレアな可能性が高い
10円玉の中でも特に希少価値が高い可能性があるのは、昭和61年の10円玉です。
その中でも前期と後期の2つの時期があり、特に後期の方は発行数が少ないため希少価値が高いのです。 ここではレアな10円玉に数えられる昭和61年後期の10円玉のデザインの違い、レアである理由をくわしくご紹介します。
判断基準となるデザインの違い
昭和61年後期の10円玉は、次のように現行のモデルとはちがったデザインがあります。
実は昭和61年には、前期型のほか、「手変わり品」という後期型があります。 同じ年の中でもデザインが変わっためずらしい時期の10円玉で、しかも原因不明の製造ミスによって発行数がとても少ないのです。
- 平等院鳳凰堂の屋根の先端が鋭い
- 平等院鳳凰堂の屋根に切れ目がない
- 平等院鳳凰堂の階段の縦線上部が繋がっている
10円玉の裏面にある平等院鳳凰堂の細かい部分がちがうため、手持ちの10円玉があれば見比べてみましょう。
とても細かい部分のため、ルーペなどで拡大して見るとわかりやすいです。まずは昭和61年製造の10円玉を見つけたら、レアな10円玉である可能性があります。
屋根の先端が通常よりも鋭くとがっていたり、屋根の部分の切れ目がなくすっきりとした見た目をしていることも、昭和61年後期の10円玉の特徴です。 さらに、階段部分をよく見てみると本来分離している、縦線の上部の線がなくつながったようなデザインになっています。
つまり通常の平等院鳳凰堂だと、入っているはずの線が抜けていたり、若干のデザインの違いがあったりと、本当にごくわずかな見た目の差で価値が大幅に変わります。 昭和61年前期の10円玉はプレミア的価値はつけられていないため、昭和61年の10円玉が必ずしも高価買取になるとは限りません。
そもそも昭和61年の後期型の10円玉は、大蔵省が発行したプルーフセットのみです。このプルーフはプルーフ貨幣と呼び、表面をわざと鏡のように加工してなめらかな光沢を出している小銭です。 そして10などの文字の部分はつや消し加工によって、まるで浮き出ているかのようなデザインになっています。
これはメモリアル貨幣セットとして定期的に作られていて、現代では毎年1月から造幣局に申し込んで、3月頃から順次発送されるコレクター的要素が強いものです。 当時昭和61年のプルーフセットを購入した人のみが所持していて、コレクションとして扱われてきました。
なぜ昭和61年後期10円玉がレアなのか
実は昭和61年後期の10円玉がレアである理由は、昭和62年発行予定だった新デザインが、昭和61年分として発行されたという事件も関係しています。
そのため、昭和62年デザインの10円玉でありながら表記は昭和61年というエラーコインの1つとして、高い希少価値を持っているのです。
ちなみに10円玉に限らず、昭和62年発行の50円玉はコレクター向けのプルーフセットでのみ作られており、昭和61年後期の10円玉と同様に高い価値がつけられています。
ギザ10は額面以上の高価買取になるか?
ギザ10は1951年から1958年にかけて作られた10円硬貨のことです。10円玉の縁には合計132本の溝が彫られていて、ギザギザとした見た目からギザ10(ギザ十)と呼ばれるようになりました。
ギザ10はコレクションとして定番の人気ですが、実は取引市場での数がとても多いためほとんどは額面以上の価値がつきません。 しかし、その状態や発行された年号の中には額面以上の買取価格になる高い価値がついたものも存在するのです。
ギザ10はもう価値がなく通常の10円玉と変わらないイメージがありますが、場合によっては高価買取が期待できるためもし財布の中で見かけることがあれば、年号などを調べてみてはいかがでしょうか。
年代別に見たギザ10の発行枚数
ギザ10は製造年によって発行枚数にかなり違いがあります。
発行枚数が少ない年号は、かなり希少価値が高い分10円以上の価値がつく可能性もあります。 年代別でのギザ10の発行枚数は次の通りです。
1951年(昭和26年)…1億106万8000枚
1952年(昭和27年)…4億8663万2000枚
1953年(昭和28年)…4億6630万枚
1954年(昭和29年)…5億2090万枚
1955年(昭和30年)…1億2310万枚
1956年(昭和31年)…0枚
1957年(昭和32年)…5000万枚
1958年(昭和33年)…2500万枚
1951年から1958年までの8年間に発行され、1956年はギザ10が新しく作られていません。 初期は1億枚以上製造されていますが、昭和32年(1957年)、昭和33年(1958年)は半分以下の製造枚数になったため希少価値が高いです。
昭和26年のギザ10について
使用済み…15円(税込)
未使用…50,000円~60,000円(税込)
昭和26年はギザ10がはじめて作られた年で、発行枚数は1億万枚以上です。
そのため10円を大幅に越えるような価値はありません。 ただし、未使用のものや状態が良好な昭和26年のギザ10なら15円程度の価値がつくこともあります。汚れがついている、錆びがあるといった使用感があるギザ10は昭和26年のものであっても、額面通りの価値しかつかない可能性があるため注意しましょう。
ちなみに昭和27年から昭和29年までは発行枚数も多く、はじめてギザ10が作られた年でもないため価値は10円から12円程度と、額面とほとんど変わりません。 未使用の場合はギザ10の中でも特に価値が高く、1枚あたり60,000円の値がつきます。持っている場合は開封しないで、そのままの状態で買取を依頼しましょう。
昭和26年発行のギザ10の中には、平等院鳳凰堂の鳳凰の尾が上向きになっているデザイン違いが存在します。通常の10円玉と比較すると、違いがわかりやすいためもし昭和26年か昭和27年のギザ10が手元にあれば、10円玉と比べてみてください。
昭和32~33年のギザ10 について
<昭和32年>
使用済み…25円(税込)
未使用…40,000円(税込)
<昭和33年>
使用済み…70円(税込)
未使用…50,000円(税込)
昭和32年と昭和33年のギザ10は、発行枚数が5000万枚、2500万枚と一気に減っています。ほかの年とくらべると、特に価値が高いです。
状態が良好なものなら、昭和32年(1957年)は25円程度、昭和33年(1958年)は70円と買取価格がアップします。 未使用は昭和32年が40,000円、昭和33年が50,000円程度の価値があります。ギザ10はどの年も未使用だと証明できるものは、かなり高値で取引されているためもし過去のコレクションがある方や、実家の整理、遺品整理などで見かけたらぜひ売却してみてはいかがでしょうか。
まとめ
身近にあるものの中にも、意外な価値がつくものはさまざまあります。その中でも10円玉は古くからギザ10と呼ばれるものなど、有名なコレクション価値がある種類が存在します。
特に未使用のギザ10は高い価値があるため、片付けなどで見かけることがあれば査定に出してみましょう。 また10円玉の中でも、デザイン違いがある昭和61年後期の10円玉はとても高い価値があります。
基本的に発行部数が少ないものや、変形しているといったエラーコインと呼ばれるものは、額面以上の価値がつく可能性は十分にあります。 古い10円玉を見つけたら発行年数を確認のうえ、通常の10円玉とのデザインの違いがないか調べることをおすすめします。
まねきやは古銭の豊富な買い取り実績があります。経験、知識が豊富な鑑定士が常駐しており、お客様の大切なコレクションを1つずつていねいに鑑定します。 買取方法は店頭だけに限らず、自宅に直接伺う出張買取、買取希望の品物を送っていただく宅配買取もご用意しています。
価値があるかどうか知りたい方は、お気軽に連絡できるLINE査定が便利です。電話や店頭まで直接足を運んでいただかなくとも、LINEで写真を送るだけでおおよその買取価格がわかります。 通常と違う10円玉を見つけたけれど、価値があるかわからないといった品物もお気軽にご相談ください。 まねきやの金貨や銀貨といった古銭の買取についての詳細は次のページをご覧ください。
この記事の監修者
水野 政行 | 株式会社水野 代表取締役社長
高価買取専門店 まねきや 最高責任者・鑑定士
今まで 54,750点以上の査定実績。
金・貴金属・宝石全般、ロレックスなどのブランド時計、ブランド品全般、切手、古銭、絵画、骨董品全般の査定を得意とする。
2021年より自社ブランドである「高価買取専門店 まねきや」をリリースし、全国に展開。
「売るはめぐる」をコンセプトにした、買取専門店である当店を一人でも多くの方に体感していただくために、私の約15年間の業界経験の全てを注ぎたいと思っております。